研究課題/領域番号 |
11210202
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
竹入 康彦 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60179603)
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研究分担者 |
武藤 敬 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (90115949)
長壁 正樹 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (90280601)
尾崎 哲 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50183033)
笹尾 真実子 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (00144171)
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キーワード | 高エネルギー粒子 / 中性粒子分析器 / 大型ヘリカル装置 / 電場磁場平行型検出器 / 半導体型検出器 / 減速過程 |
研究概要 |
プリンストンプラズマ物理研究所(PPPL)との国際協力により大型ヘリカル装置(LHD)に設置した、電場磁場平行型(E//B型)中性粒子分析器(NPA)による測定を開始した。E//B-NPAの時間分解能が高いと言う特性を生かして、磁場揺動と相関のある物理現象に注目した計測を行い、LHDの高ベータ実験において次のような現象が初めて観測された。_磁場揺動の増加と共に中性粒子フラックスが抑制される、_磁場バースト信号がトリガーとなって特定のエネルギーの中性粒子フラックスが増加し、その増加した信号は時間と共に低エネルギー側に移っていく。 一方、オークリッジ国立研究所(ORNL)との国際協力等により、昨年度開発したSi半導体型NPA(Si-NPA)を用いて、垂直ポート及び水平ポートの2つの視線での常時同時計測を行った。高精度な遠隔操作式可変幅スリットを設置して、中性粒子フラックス量の調整を行うことにより、広範囲なプラズマ密度に対応させることができた。ICHプラズマをターゲットとしたNBIショートパルス実験の結果、垂直視線のSi-NPAにおいて、co/ctrのNB入射に対する信号応答に差異が観測され、NBIによって持ち込まれた高エネルギー粒子とICHによって励起された波との間の相互作用によるものであることが判明した。また、Si-NPAによる2ヶ所の同時計測から、この現象が小半径0.5以上の領域の軌道を描く粒子によって引き起こされていることが明らかとなった。 また、ロシアとの共同研究により、ダイヤモンド型検出器を用いて、ICRF及びNBIによる高エネルギー粒子の測定をLHDにおいて行い、Si-NPAとのデータ比較を行った。その結果、Si-NPAの検出エネルギー範囲、分解能等はダイヤモンド型検出器と比べて遜色ないことが明らかになった。
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