研究課題/領域番号 |
11210206
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高村 秀一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
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研究分担者 |
上杉 喜彦 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90213339)
田辺 哲朗 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (00029331)
大野 哲靖 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60203890)
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キーワード | 非接触プラズマ / プラズマディタッチメント / ダイバータ / 電子-イオン再結合 / 周辺プラズマ / 分子活性化再結合 / 動的エルゴディックダイバータ / 核融合 |
研究概要 |
平成13年度の結果を以下にまとめる。 1)電子-イオン再結合伴うプラズマ・デタッチメント現象の基礎物理の解明 2)ELM様熱パルスに対する非接触プラズマの動的応答の解明 3)動的エルゴディック・ダイバータ(DED)における回転摂動磁場の浸透過程の解明 各項目について詳述すると以下のとおり: 1)Heプラズマに水素ガスを導入し、電子-イオン再結合(EIR)から分子活性化再結合(MAR)への遷移を調べ、プラズマ密度と導入水素流量の2次元パラメータ空間上で、EIRとMARの存在領域を明らかにした。まず、電子の冷却にとって重要なイオン温度計測をイオンセンシティブ探針で行う基礎を作った。非接触プラズマが形成されると、バースト的電位揺動が現れ、探針計測を困難にするが、それを避けて計測する手法についても検討を行った。揺動振幅の確率密度分布関数(PDF)を用いた統計的手法の解析も進め、急峻な電子温度勾配との関連でバーストの発生原因を考えている。 2)Edge Localized Mode(ELM)と呼ばれる炉心からSOLへの繰り返しの熱パルスがトカマク良閉じこめモードで観測されているが、それが非接触プラズマに及ぼす効果について高周波加熱パルスでELMを模擬し、動的応答と構造の変化を明らかにした。 3)動的エルゴディックダイバータ(Dynamic Ergodic Divertor : DED)の基礎としてm/m=6/1の回転摂動磁場の浸透過程について調べた。電子温度が低く、プラズマと摂動磁場の相対速度が小さいと、磁気島が形成され、プラズマ電流の空間変調が起きることがわかった。温度が高いか相対速度が大きくなると、共鳴層近くで遮蔽電流が流れ、吸収されることがわかった。電極バイアス電圧を細かく変えてゆくことによってこの間の精密な関係を明らかにすることができた。
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