研究分担者 |
蒲生 健次 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029445)
中島 尚男 兵庫大学, 経済情報学部, 教授 (20198071)
濱口 智尋 大阪大学, 名誉教授・教授 (40029004)
家 泰弘 東京大学, 物性研究所, 教授 (30125984)
古屋 一仁 東京工業大学, 工学部, 教授 (40092572)
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研究概要 |
(221)A In_<0.24>Ga_<0.76>As混晶基板上にIn_<0.24>Ga_<0.76>As/In_<0.24>Al_<0.76>As自己形成型量子細線を分子線結晶成長法で作製し、850nm帯で発光し、これまで報告されている中でもトップクラスの高い閉じ込めエネルギー(150meV)をもつ量子細線を実現した。(冷水)GaAs(100)基板上に成長したZnSe表面上に自己形成型CdSe量子ドットを分子線成長法で作製し、その光学的特性を選択励起分光法によって調べた。その結果、量子ドット内の励起子がLOフォノンを放出することによって量子ドットの準位まで緩和するが明らかになった。また、量子ドット内の高いエネルギー準位では、量子ドット同士が相互作用を及ぼしやすくなるため、より大きな量子ドットに移動して発光することがわかった。(中島)非平衡グリーン関数法を用いて半導体超格子の縦磁気配置での電気伝導特性の解析を行った.その結果,ワニエ・シュタルク量子化がミニバンド伝導の消失の磁場依存性を緩やかにすることを見いだした.また,P-i-nダイオードを流れるZenerトンネル電流の共鳴構造を測定・解析した.その結果,i層に存在する擬局在状態を介して流れるZenerトンネル電流の観測に成功した.(浜口・森)10nmスケール以下のチャネル幅をもつシリコン微細MOSFETを試作し,シリコン量子ドットがチャネル中に自己形成されるメカニズムについて考察した.また,この極狭チャネルをシリコンドットメモリに応用し,しきい値電圧シフトと保持時間の向上を実験的に実証した.(平本)新たに開発したAuSiMnイオン源により、内部に電気伝導層を持つGaAs基板にMnを局所注入して注入領域下部の電気伝導層のホール測定を行ない、Mn注入領域が強磁性的性質を持つことを確認した。また、カーボンナノチューブのコンタクト抵抗については、軍極とナノチューブのコンタクトの長さが重要であることを明らかにした。(蒲生)半導体中のホットエレクトロン波の量子伝導物性、特にコヒーレント特性について温度依存性を調べ、コヒーレンスを決定している要因、コヒーレンスを最大にする条件を明らかにする目的でダブルバリアダイオードによるコヒーレンス温度依存性解明のための条件を明らかにし出版公表した。ホットエレクトロン波面広がり評価を目指しダブルスリット干渉観測デバイスを作製測定し、詳細な解析を行い初めて固体中ホットエレクトロン波のダブルスリット干渉を観測した可能性が高い。(古屋)アハラノフ・ボーム(AB)リングに量子ドットを埋め込んだ系においてファノ効果(離散準位と連続状態との干渉効果)を観測し,量子ドットを通した電子輸送のコヒーレンスに関する知見を得た.高次ランダウ準位の半占有状態における異方的状態(電荷密度波状態)を外部から加えた周期ポテンシャルによって安定化させ,ν=25/2から5/2の範囲で同状態を観測した.アンチドット三角格子においてAAS振動,AB型振動を観測し,その温度依存性からデコヒーレンスの機構を調べた.(家)
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