研究課題
本研究では平成9年〜10年度国際共同研究IGBP-MEXT及び平成11年〜13年にかけて実施された特定領域「陸域生態系の応答」のとりまとめを行った。具体的には5年間の成果を国際的に発信するための国際シンポジウム「Response of Terrestrial Watershed Ecosystems in Monsoon Asia to Global Change」を2002年11月24日〜26日京都国際会館で開催した。基調講演2、口頭発表25、ポスター発表8の合計35課題の発表があり、参加者は100名を越えた。国際シンポジウム最終日に、"GCTE-TEMA evaluation and ex TEMA advisory meeting"を開催し、L.Pitelka(GCTE)、J.Canadell(Global Carbon Project)、D.Ojima(IGBPII-Land)をはじめとする外国人研究者から、研究成果の評価をうけ、また時期研究計画へのシーズを探った。外国人研究者による当該プロジェクトの評価は高かった。特に、集水域を含む陸上生態系での取り組みは、国際的に見てもユニークであり、統合的研究を進めたことが高い評価をえた。成果の公表については、分野横断型の出版物とするのが適当であるという意見であった。今後の我国におけるIGBP-GCTE-TEMAの展開についてもつっこんだ議論を行い、この研究はIGBP PhaseIIの研究の中で計画されているIGBP-LANDで展開することが要望された。この国際シンポジウムの成果とりまとめは日本学術会議IGBP専門委員会「フェイズIIに向かう新しい流れと展望(平成15年2月6日〜7日)」で報告した。また、出版物としては和文書「地球環境と生態系(仮題)」及び生態学会英文誌「Ecological Research」の特集号を公表する(編集委員長承諾済み)ことになっている。
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