研究課題/領域番号 |
11213204
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小池 孝良 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (10270919)
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研究分担者 |
村上 正志 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (50312400)
柴田 英昭 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (70281798)
日浦 勉 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助教授 (70250496)
田中 久美子 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教務職員 (60221397)
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キーワード | 樹冠光合成 / 制御実験 / 気孔不均一性 / フラックス / 流域データ / 火山灰 |
研究概要 |
高CO_2条件で生育させた主要広葉苗木の光合成能力を生化学的なプロセスに着目して特性を解明した。高CO_2環境で気孔反応の不均質性が生存の鍵を握ること、窒素だけではなく苫小牧地方のような火山灰土壌地域ではリン酸欠乏が出やすいことが判明した。既設の25m高の森林樹冠観測タワーを利用し、光合成速度の日変化と季節変化を直接測定した。いくつかの樹種では強光阻害を受けなくても光合成速度が日中極めて低下した。熱、水蒸気およびCO_2フラックス観測の結果、土壌から大気へのCO_2フラックス観測結果と地温との関係式から、地温データから土壌呼吸量を推定した。顕熱フラックスは正味放射量の約40〜50%を占めた。顕熱フラックスは顕熱より常に小さい値を示した。森林―河川エコートンにおける溶存無機・有機炭素および粒状炭素フラックスの観測を継続するとともに、フラックス変動を支配する要因の解析を進めた。火山礫・火山灰地域において表層の透水性が非常に高いとともに地下水プールが非常に大きいという水文過程の特徴が、河川内の炭素フラックス組成に大きく影響しているものと考えらた。粒状炭素は溶存炭素に比べて炭素フラックスそのものは小さいけれども、環境変動に伴う河畔林のリターフォール量の変動に対して敏感に反応するものと予想された。
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