研究課題
本特定領域の発足が10月はじめであり、年度の後半からのスタートであったため、事前に、幾つかの研究会を行い、予め、本特定領域の進め方、各計画研究の内容などを具体的に検討した。特に、本領域の採択が、ほぼ明らかになった直後は、筑波地区で、評価・助言を担当される2名の先生方の御参加の基に、計画研究の代表者全員が集まって発足準備会を緊急に開催した。そして、特定領域研究の実際の進め方、組織体制、および本年度の研究会やその他の企画などを検討し立案した。研究開始後の総括班としての活動は、以下の通りである。1)平成11年度公開シンポジュームおよび第1回研究会 横浜のパシフィコ横浜・会議センターで、平成11年12月11日〜12日に、本特定領域研究発足初の公開シンポジュームと、第1回の研究会とを合わせて、一般参加者も含め、約70名の参加を得て、開催した。公開シンポジュームでは、光誘起相転移とその動力学に関する現在までの知見と今後の課題を明確にすべく、代表事例に関して5名の講演者を設定した。更に、それに続く研究会では、全ての計画研究から1名以上の発表を割り当て、本特定研究が目指している目的を、各計画研究の内容に明確に反映させ実行していくための詳細な検討を行った。2)「光誘起相転移とその動力学」サブ研究会 本特定領域研究発展のためには、一方では、現象の本質を深く追求し見極める研究が必要であるが、これと同時に、他方では、より広い視野から物質開拓を目指す研究を推進する事が必要不可欠である。この認識の下に、筑波地区のつくば国際会議場で、平成12年1月10日〜11日、「強相関電子系および強結合電子格子系における基底・励起状態と光誘起相転移への展望」と題する研究会を開催した。この研究会では、各計画研究に分担者として参加している研究者以外に、周辺関連分野で興味ある研究を推進している多くの研究者に参加してもらい、20名の研究発表を行った。更に、総括班は、必要に応じて、10人程の小規模で非公式な討論会を数回開催し、相互に一層の切磋琢磨と研究の進展を計った。3)事務局体制の確立と広報活動 筑波の物質構造科学研究所と名古屋大学理学部に事務局を設置し、各々に担当の事務補助者を置き、特定領域研究推進の為の様々な事務および広報、等の活動を開始した。本特定領域研究に関連する研究者リストを作成し、関係者に配布し終わるとともに、本特定領域のホーム・ページ(http://h-pipt.Phys.Nagoya-u.Ac.Jp/project/,http://www3.Ocn.Ne.Jp/〜knasu)を既に開設し、本領域の研究目的、研究体制、諸行事などの広報を常時行った。
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