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1999 年度 実績報告書

酵素触媒重合によるポリエステル合成

研究課題

研究課題/領域番号 11217212
研究種目

特定領域研究(B)

研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松村 秀一  慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (30051874)

キーワード酵素触媒重合 / リパーゼ / β-ブチロラクトン / ポリエステル / 環状ポリエステル / 超臨界クロマトグラフィー / ポリカーボネート / PHB
研究概要

本研究の目的は、再生可能資源由来のモノマーを原料とし、生体触媒(酵素)を用いる重合の方法論の確立、ポリマー合成に適する酵素の改変およびそれらを基に生分解性や生体適合性と優れた機能を有するエステル型高分子新素材の創出にある。本年度は、酵素触媒重合反応の解析をβ-ブチロラクトン(β-BL)の開環重合及びポリカーボネートの酵素合成について研究を行った。
(1)β-BLの開環重合によるポリ(3-ヒドロキシブタン酸)[P(3HB)]
β-BLのリパーゼ触媒による開環重合により得られたP(3HB)の構造及び分子量による分別を超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により行い、MALDI-TOF MS により構造解析及び重合機構の解析を行った。その結果、酵素触媒重合により得られたP(3HB)には鎖状ポリマーに加え、環化体が多量に含まれることが確認された。また、単一分子量に分別したP(3HB)を基質として酵素反応を行った結果、低分子量から高分子量領域の鎖状及び環状ポリマーが生成した。このことから、リパーゼを触媒に用いたβ-BLの開環重合系では重合反応に加え、生成ポリマー分子間のエステル交換反応、及び分子内エステル化反応が同時に進行していることが見い出された。
(1)酵素触媒によるジエチルカーボネートとジオールとの重縮合
酵素触媒によるトリメチレンカーボネート(TMC)及びジエチルカーボネート(DEC)と1,3-プロパンジオール(PD)との重縮合によるポリトリメチレンカーボネート[P(TMC)]の合成を行った。DECがリパーゼにより分解されることから、当量より過剰に仕込むことで高分子量体が得られた。また、DECと1,4-ブタンジオール(BD)からも最大分子量40000以上のポリテトラメチレンカーボネートが得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shuichi Matsumura: "Lipase-catalyzed polymerization of diethyl crbonate and diol to alphatic poly(alkylene carbonate)"Macromolecular Chemistry and Physics. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Yoichi Suzuki: "Enzyme-catalyzed ring-opening polymerization of β-butyrolactone using PHB depolymerase"Chemistry Letters. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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