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1999 年度 実績報告書

ポルフィリン多量体による分子連鎖配列系の構築と連鎖型光化学反応

研究課題

研究課題/領域番号 11223205
研究機関京都大学

研究代表者

大須賀 篤弘  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127886)

研究分担者 新森 英之  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40311740)
キーワードポルフィリン多量体 / メゾーメゾ結合ポルフィリン / 超分子 / 縮環ポルフィリン / 分子ワイヤー
研究概要

1、5,15-ジアリール置換亜鉛ポルフィリンから,銀塩酸化を繰り返すことで,メゾーメゾ結合ポルフィリンアレーの合成を行った。最長,ポルフィリン128量体の単離に成功した。これらポルフィリンアレーの吸収スペクトルや蛍光スペクトルの測定から,励起一重項でのコヒーレント長(coherent length)は,6-8個であると推定された。
2、5,15-ジアリール置換ニッケルポルフィリンを強い酸化剤で酸化すると,メゾーベータ縮環ポルフィリンが生成することを見いだした。同様な反応条件で,メゾーベータ結合ポルフィリンがメゾーベータ縮環ポルフィリンに変換することから,まず,メゾ位よバータ位で結合してから,縮環するものと思われる。縮環ポルフィリンでは平面構造のため,π-電子系が非局在化して,吸収バンドの長波長シフトや酸化電位の低下が見られ,HOMO-LUMO band gapが著しく小さくなっていることがわかった。
3、メゾーメゾ結合鋼ポルフィリン2量体をアミニウムカチオンラジカルで酸化するとメゾーベーターベータで三重に結合した二重縮環ポルフィリンが得られることを見いだした。これら二重縮環ポルフィリン2量体では,吸収波長の更なる長波長シフトと酸化電位の低下が見られた。同様な手法で2重縮環ポルフィリン3量体の合成にも成功したが,その最長吸収バンドは,1251nmに観測され,HOMO-LUMO gapの更なる低下が確認できた。これらの結果に基づき,実効的な分子ワイヤーへの展開が強く示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 秋本誠治: "Excitation relaxation of zinc and free-base porphyrin probed by femtbseond fluorescent spectroscopy"Chem. Phy. Lett.. 309. 177-182 (1999)

  • [文献書誌] 白鳥英雄: "Change of electron-transfer path-selectivity in a friaol by F^- Coordination at a bororate-ester bridge"Chem. Commun.. 1999. 2181-2182 (1999)

  • [文献書誌] 中島聡: "Evidence for π-π Inferactions in the S-state of zinc porphyrin Diners Revealed by Picosecond Time-rsoroled Rosonance Raman"J. Phys. Chem.. 103. 9184-9189 (1999)

  • [文献書誌] 大須賀篤弘: "Orientation Effects on Excited-State Dynamics of Zinc-Porphyin-Free-Base Porphyrin- Pyromellitimd Triads"J. Porphyrins and Phthalocyanine. 3. 729-741 (1999)

  • [文献書誌] 津田明彦: "Doubly meso-β-Linked Diporphyrins From Oxidation of 5, 10, 15-Trianyl-Substituted Ni^<II>_- and Pd^<II>_- porphyrins"Argen. Chem., Int. Ed. Engl.. 39. 558-561 (2000)

  • [文献書誌] 古田弘幸: "First Synthesis of Tetrapyrrolyl porphyrin"Organic Letters. 2. 187-189 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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