研究概要 |
本年度は,特定領域の第2年度であり,固相合成によるMg_2Niの創製ならびにNi濃度を増加させたMg_<2-X>Niの合成とその評価を中心に研究を進めた。 [1]Mg_2Niの非平衡化とその特性評価 平衡状態図上では存在しないNiリッチ側のMg_<2-X>Ni(0<X<1)をバルクメカニカルアロイングにより合成するとともに,その水素吸蔵特性を調べ,低温相がMg_2NiH_4には存在することを明らかにした。特に,PCT-XRD同時解析により,さらに低相相の存在範囲が明確になるものと期待される。 [2]Mg_<2-X>Niの電気化学特性 Mg_2Ni構造を有するMg_<2-X>Niの平〓材料を用いて電気化学的測定を行い,Mg_2Niの特殊性について解析した。Mgの腐食挙動を考慮しなければ正しいPCT測定が難しいこと,Niリッチにすること放電-充電サイクル特性が比較的大きく改善されることを明らかにした。 [3]Mg-X系のアモルファス膜創成 我々のMg2元素合金の初述探査,持にアモルファス化の探査,PCT評価用試料作成のためにイオンビームスパッター法を開発し,Mg-Ni系でのアモルファス膜の創成に成功した。今後の特性評価を通じて,その有用性を明らかにしていく考えである。
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