研究概要 |
本年度は、以下に示す4点を中心に特定領域研究を遂行した。 1.固相合成プロセスによるMg_2X型化合物・合金の創成とその評価(I) Mg-X(X=Si,Ge,Sn,Pb)系に注目し、固相合成プロセス(BMAをべースにした)により、Mg_2Si,Mg,Ge,Mg_2Sn単相バルク体の創成に成功した。現在、その特体特性の評価を実施中である。 2.固相合成プロセスによるMg_2X型化合物・合金の創成とその評価(II) Mg-X(X=Ni,Co,Fe)系に注目し、BMAによる非平衡化により、Mg_2-xNi(0≦x≦0.5)Mg_2Co相の創成に成功した。それぞれナノ構造・非平衡相に固有な水素吸蔵特性を示す。 3.BMAを基軸としたバリアフリープロセスの開発 Mg材料のリサイクルでは、多大なエネルギーを使用する液相リサイクルに代わって、クラッシュ材・切削チップ材を入力とし、インプロセス組成制御により高生産化をはかることの出来るプロセスが不可欠である。ここでは、BMAをインプロセス組織制御に用い、焼結鍛造プロセスと結合した新しいバリアフリープロセスの開発に成功した。最終プリフォーム材の強度は300〜400MPa級であり、さらなる複合化などにより自動車部品への展開を考えている。 4.マグネシウム合金の高信頼度表面化処理 従来のガス窒化においても、マグネシウム合金の微細化、Mg-Ti合金の創成などにより、低温で表面窒化できることを明らかにした。
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