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2000 年度 実績報告書

半溶融成形加工による高性能マグネシウム合金の創製

研究課題

研究課題/領域番号 11225207
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

鎌土 重晴  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30152846)

研究分担者 小島 陽  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60016368)
キーワードMg-Zn-Al合金 / 半溶融成形加工 / 薄肉充填性 / 固相粒子の球状化 / 時効特性 / 引張特性 / 成形性 / ミクロ組織
研究概要

本年度はダイカストに比べて低温で高性能な製品を成形することの可能な半溶融成形加工法の特徴に着目し、本プロセスに適した合金の探索を行った。供試材としては、まず流動性を評価するためのモデル合金としてMg-18〜22%Al合金を選択した。さらに機械的性質の改善を狙いとして、Mg-20%Al合金をベースとしてZnを置換した合金系およびAl量を減少させ、Caを添加した合金系についても検討を行った。
供試材として用いたビレットには結晶粒微細化のために約15%のひずみを導入した後、固相率が50〜60%となる温度にて再加熱試験を行い、半溶融温度範囲における組織変化を調べた。これにより得られた結果およびビレットのハンドリングの観点より、最適な半溶融成形加工温度を決定し、その温度にて加圧成形を行い、得られた成形品のミクロ組織を観察するとともに、薄肉充填性試験および引張試験を行った。さらにMg-Al合金、Mg-5%Al-15%ZnおよびMg-12%Al-2%Ca合金については熱処理特性についても評価した。
本検討合金は共晶領域がすべて溶解する温度では、約50〜65%の固相率となり、圧縮ひずみの導入により固相粒子は球状化する。さらに、半溶融温度からの加圧成形により急冷された共晶部分は、非常に微細な組織を呈する。流動性は、Mg-Al系合金およびZnを添加した合金系では優れるものの、Caを添加した合金系では極端に劣る。各合金とも時効硬化能を有するものの、アルミニウム含有量の多い合金系では脆性的なMg_<17>Al_<12>化合物が粒界に沿ってネットワークを組むため、熱処理を施しても引張強さ、伸びとも低い値を示す。一方、Al量を少なくし、ZnおよびCaを添加した合金系ではそれぞれ共晶化合物の形態あるいは種類が変化し、引張特性が大きく向上する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] R.S.Rudi,S.Kamado,N.Ikeya,T.Araki and Y.Kojima: "High temperature strength of semi-solid formed Mg-Zn-Al-Ca alloys"Materials Science Forum. 350-351. 79-84 (2000)

  • [文献書誌] S.Kamado,N.Ikeya,R.S.Rudi,T.Araki and Y.Kojima: "Application of semi-solid forming to Mg-Zn-Al-Ca alloys"Materials Science Forum. 350-351. 205-213 (2000)

  • [文献書誌] S.Kamado,N.Ikeya,R.S.Rudi,T.Araki and Y.Kojima: "Semi-solid forming of New Mg-Zn-Al-Ca alloys"Proceedings of International Congress on Magnesium Alloys and Their Applications. 651-656 (2000)

  • [文献書誌] 鎌土重晴,小島陽: "軽金属材料の半凝固・半溶融加工"軽金属. 50・12. 682-688 (2000)

  • [文献書誌] 荒木知美,R.S.Rudi,池谷直之,鎌土重晴,小島陽: "半溶融成形加工したMg-Zn-Al-Ca系合金の時効特性および耐熱性"第98回軽金属学会春期大会講演概要集. 27-28 (2000)

  • [文献書誌] 荒木知美,加勇田徹,鎌土重晴,小島陽: "Mg-Al系合金の半溶融成形加工"第99回軽金属学会秋期大会講演概要集. 325-326 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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