研究課題/領域番号 |
11225207
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
鎌土 重晴 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30152846)
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研究分担者 |
上村 靖司 長岡技術科学大学, 助教授 (70224673)
井原 邦夫 長岡技術科学大学, 助教授 (80203280)
小島 陽 長岡技術科学大学, 教授 (60016368)
奥村 勇人 長岡技術科学大学, 助手 (60324018)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | Mg-Zn-Al合金 / 半溶融成形加工 / 薄肉充墳性 / 引張特性 / 収束超音波 / インラインモニタリング / ポーラス材 / パルス通電焼結 |
研究概要 |
本研究では半溶融成形加工による高性能マグネシウム合金の創製を目的として、その高性能素材の製造プロセスに関する内容にまで研究範囲を拡大して進め、以下の成果を得た。 (1)「流動性に優れ、適度な引張特性を有するマグネシウム合金の探索」では、合金元素としてのZnおよびAlを多量に添加し、低温で晶出する化合物量を増やすことにより、共晶反応による発熱量が大きくなり、Zn+Al量が20%で465℃、15%で535℃と、従来のダイカスト法に比べ、100℃以上も低温で半溶融成形が可能であること、流動性確保のために大量に晶出させる共晶化合物の微細化にCaおよびSrの微量添加が有効であること、その結果として適度な伸びと市販合金並みの強度特性も得られることを見出した。 (2)「切削チップを用いたパルス通電焼結によるポーラス材の作製(半溶融リサイクル)」では、アルミニウム含有量の異なる切削チップを用いてパルス通電焼結を行った結果、アルミニウム含有量が多いほど非平衡凝固した共晶部分の溶融が半溶融温度でも容易に生じるとともに良好な接合面が得られ、圧縮試験において大きな吸収エネルギーが得られることを見出した。なお、プラトー応力は空隙率に依存し、空隙率78%〜50%の範囲で1.3^-37.3MPaの範囲のプラトー応力が得られた。 (3)「液相リサイクル時の不純物のその場検出を目指した超音波によるマグネシウム溶湯のインラインモニタリング」では、バッファロッドセンサー側面に溶射によるクラッド被膜を付与し、5MHzの集束超音波を用いることにより、マグネシウム溶湯中でも鉄からの反射パルスエコーを明瞭に計測でき、かつマグネシウム溶湯との反応を抑制できることを明らかにした。 (4)「初晶球状化メカニズムに基づく半凝固・半溶融成形加工用素材の製造」では、凝固初期の核生成サイトと成り得る冷却媒体を溶湯中に浸漬し、かつ生成核を溶湯全体に分散させるため冷却媒体を回転させる新しい手法を試みた。その結果、初晶と残留融液の密度差、回転による溶湯流れおよび凝固速度を考慮して、冷却媒体のセット位置を最適化することにより、溶湯全体への生成核の分散および初晶の球状化に成功した。
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