本研究領域は、様々な酸素活性種の構造と反応性を分子レベルで明らかにし、その反応性を制御する方法を確立することにより、水を電子源とするクリーンな光エネルギー変換を達成するとともに、酸素活性種による新しい高効率かつ高選択的な物質変換手法を開発し、さらに酸素活性種の生体内分子論を解明することができた。当初の研究計画に基づき、「酸素活性種の分子論と反応制御」に関する研究を総合的に推進し、研究目的を達成した。特に、各研究グループ間の協力体制を強化するため、情報交換や装置の共同利用を頻繁に行った。その共同研究の成果は研究目的を達成する上で不可欠のものとなった(研究発表参照)。グループ全体としての研究成果発表については、平成16年1月に酸素活性種国際シンポジウム(ISAOC2004)を淡路夢舞台国際会議場において主催し、当該分野の内外の第一線研究者を招聘して本特定領域研究成果の公表を行い、その際に全体会議を開催して最終的な成果取りまとめを行った。 諸岡は、錯体化学的および触媒化学的な両者の視点から、各研究グループの研究成果を総合的に評価し、今後の研究展開に関する助言を行った。また、福住は、領域代表者として、研究全体の展開に配慮しながら、効率的な研究の展開を図った。
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