研究課題/領域番号 |
11231202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
萩行 正憲 大阪大学, 超伝導フォトニクス研究センター, 教授 (10144429)
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研究分担者 |
谷内 哲夫 東北大学, 多元物質研究所, 助教授 (80260446)
長坂 啓吾 東京理科大学, 理学部第1部, 教授 (80029470)
猿倉 信彦 分子科学研究所, 分子制御,レーザー開発センター, 助教授 (40260202)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | テラヘルツ波 / 超短光パルス / 超伝導体 / 半導体 / 非線形光学効果 / 磁性半導体 / テラヘルツ分光 / テラヘルツイメージング |
研究概要 |
平成11年度〜13年度に実施された特定領域研究(B)(2)「レーザー・テラヘルツ波工学の開拓」のとりまとめを行なった。研究代表者、研究分担者、並びに、関連研究者が集まって研究会を実施し、成果を報告書としてまとめた。得られた結果は、1.超短光パルス励起による高温超伝導体からのテラヘルツ波放射特性の詳細を明らかにし、その性質を用いた超伝導電流可視化装置を開発した。また、様々な用途に応じたテラヘルツ分光装置とイメージングシステムを開発し、半導体、超伝導体、フォトニック結晶、生体関連分子の分光やイメージングに応用した。 2.半導体InAsからの放射特性を、磁場、入射角、レーザーパルス幅、温度など様々な条件を変えて測定し、最適な放射条件を求めた。特に、15テスラ近辺までの超強磁場下での測定を行い、放射強度が3テスラ付近で極大になった後減少し、最小値をとった後再び増加する現象を新たに見出した。 3.磁性半導体Ga_<1-x>Mn_xAsのテラヘルツ分光を行い、吸収が臨界温度付近で大きく変化することを見出し、磁化に依存したキャリヤのホッピングで解釈した。また、La_,1-x>Sr_xMnO_3の常磁性絶縁相、強磁性金属相、強磁性絶縁相の相転移に伴う格子振動の変化を実験的に解明した。 4.非線形光学効果(差周波混合)を用いたチューナブルなテラヘルツ波放射に成功し、特に、有機結晶DASTを用いた場合には20テラヘルツにまで達する放射が可能となった。 本研究とその成果の様々な機会における発表を通じてテラヘルツ波工学の重要性が一般に認識され、応用研究も進み始めている。
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