研究分担者 |
西村 正高 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40324917)
八木田 和弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90324920)
山口 瞬 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70304087)
重吉 康文 近畿大学, 医学部, 教授 (20275192)
藤堂 剛 京都大学, 放射線研究センター, 教授 (90163948)
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研究概要 |
生体リズムの情報伝達系を分子のレベルで明らかにするため以下の研究を行った。(1)クリプトクローム(CRY)は光回復酵素を祖先型タンパクとするフラボタンパクファミリーの一員である。一次構造の類似性のみでなく、その高次構造も光回復酵素とよく似ていること。CRYは、CLOCK, BMAL, PERタンパクと相互作用することにより時計遺伝子の転写抑制を行っている。CRYは、CLOCK, BMALヘテロダィマーに直接結合するが、それによりヘテロダイマーのDNAへの結合が阻害される事はなく、安定なCRY/CLOCK/BMAL DNAの複合体が形成される。(2)時計遺伝子のコアフィードバックループから出力する新しいタイプの時計転写因子PAR/E4BP4系を発見した。(3)mPerlプロモーター・luciferase遺伝子導入トランスジェニックマウスを作成し、生体内での時計遺伝子発現のリアルタイムモニター系(Nature 2001)、生体外での薬剤の時計遺伝子のリアルタイムアッセイ系を確立した(Nature2001;Curr Biol,2001)。(4)rat-1線維芽細胞系を用いて、線維芽細胞にも視交叉上核と同様の時計のコアフィードバックループがあり、時を刻むことを証明した(Science,2001)。(5)時計の主要振動遺伝子であるPER2が、細胞質-核内をシャトルし、ユビキチン化して分解されることを発見した。(6)マウスmPer1,mPer2遺伝子をショウジョウバエ無リズム変異体Per0に導入し、行動リズムの回復を観察した。
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