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2001 年度 実績報告書

生物時計分子の核内移行と概日リズム

研究課題

研究課題/領域番号 11237205
研究機関(財)大阪バイオサイエンス研究所

研究代表者

内匠 透  (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究室長 (00222092)

キーワード遺伝子 / 神経科学 / 生理学 / 脳・神経
研究概要

Cry遺伝子は光修復酵素関連から単離されてきたが、そのノックアウトマウスを用いた実験からCryは時計マシナリーの本体として働いていることが示唆された。また、培養細胞を用いた実験等から、CRYとPERとの核移行が、転写のフィードバック機構の本体を調節し、時間の決定機構となるという仮説をたて、時計分子の核移行の詳細な分子機構を検討した。CRY2には典型的な核移行シグナルNLSがカルボキシル端側に存在するが、CRY1には定型的NLSが存在しない。CRY1, CRY2をタグ付きGST融合蛋白として大腸菌にて発現、精製した蛋白をNIH3T3培養細胞に注入することによりその核移行を検討した。CRY1, CRY2蛋白の細胞質内注入後、両者とも核内への移行がみられたが、WGA, Ran-GTP, G19V Ran-GTP等との共注入実験を行った所、同じく両者ともRan依存性に核移行することが明らかになった。さらに、CRY1, CRY2をそれぞれN末側C末側に二分割したCRY1N, CRY1C, CRY2N, CRY2Cを、同様に大腸菌を用いて蛋白を発現、精製し、細胞注入した結果、いずれもN末端側蛋白は核移行を示さず、C端側は核移行を観察した。セミインタクト細胞を用いたin vitro系では、CRY1C, CRY2Cともににimportin αβを介する核移行を行っていることが示された。NLS配列をもつCRY2Cの核移行はin vitro結合実験の結果からもimportin αβを介する核移行であることを明らかにした。一方、典型的なNLS配列を持たないCRY1Cに関しては、in vitro結合実験を始め現在詳細な検討を進行中である。また、PERについては、大腸菌での蛋白発現が困難であったため、バキュロウイルスを用いて蛋白精製を試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Ohyama, H.Kajita, K.Omori, T.Takumi, N.Hiramoto, T.Iwasaka, H.Matsuda: "Inhibition of cardiac delayed rectifier K^+ currents by an antisense oligodeoxynucleotide against lsk(MinK) and over-expression of lsk mutant D77N in neonatal mouse hearts"Pflugers Arch.. 442. 329-335 (2001)

  • [文献書誌] S.Bouret, M.T.V.Chuoi-Mariot, V.Prevot, D.Croix, T.Takumi, S.Jegou, H.Vaudry, J.-C.Beauvilain, V.Mitchell: "Evidence that TGF-b may directly modulate POMC mRNA expression in the female rat arcuate nucleus"Endocrinology. 142. 4055-4065 (2001)

  • [文献書誌] Y.Shigeyoshi, W.Fu, Y.Chen, K.Yagita, T.Takumi, P.Schotland, A.Sehgal, H.Okamura: "Restoration of circadian behavioral rhythms in a period null Drosophila mutant(per0) by mammalian Period homologues mPer1 and mPer2"Genes Cells. (in press).

  • [文献書誌] T.Takumi: "A rapid cDNA cloning in the post-genome era"Methods Mol.Biol.. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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