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2000 年度 実績報告書

真核生物染色体のS期に於ける動態の全て-出芽酵母第6染色体をモデルとして

研究課題

研究課題/領域番号 11239205
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

白髭 克彦  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90273854)

研究分担者 小布施 力史  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00273855)
キーワード染色体 / 染色体複製 / DNAチップ / 複製開始点 / 免疫沈降 / DNA-蛋白相互作用 / 転写 / 減数分裂
研究概要

1.マイクロアレイを用いた複製開始点抑制にいたるチェックポイントシグナル伝達カスケードの研究
昨年度、総括班で購入したマイクロアレイ解析装置を用い、蛋白の染色体上での配置を同定する技術を確立する事が出来た。酵母細胞をホルマリン固定し、蛋白-DNAをクロスリンクした後、蛋白特異的抗体により蛋白-DNA複合体を免疫沈降する。沈降産物をランダムPCRで増幅後、ビオチンで標識し、マイクロアレイにハイブリダイズさせる事で蛋白の結合領域の同定を行った。現在迄の所、複製開始点結合蛋白であるORC1について本方法を実施したところ、既知の開始点全てを優位に(Z値>4)免疫沈降画分に同定できた。逆に免疫沈降画分には開始点領域以外に由来する断片は全く含まれなかった。同様の方法でチェックポイントキナーゼであるRAD53蛋白について解析を行っている。その結果、明らかにRAD53はDNAに間接的、あるいは直接的に結合しており、いくつかの共通の性質を持った断片が免疫沈降分画に濃縮されている事が分かった。現在、このRAD53の結合が持つ異義について解析を進めている。
2.前減数分裂期複製における複製開始点の使用頻度、時期の解析
クロマチン構造、および染色体の転写状況が大きく変換すると考えられる減数分裂時の染色体複製について、同調度の高いサンプルの調製法を太田らより習得し、まず、開始点活性について解析を行った。その結果、ARS605(左腕、セントロメアより5kbの距離にある開始点)の活性が有糸分裂時(80%)と比べ大きく低下した(4%以下)。605は減数分裂期に特異的に転写活性が上がるMSH4遺伝子のORF中に存在しており、転写活性により複製開始点活性が阻害されている可能性が考えられる。現在、MSH4遺伝子の活性に影響を与える様々な変異株を用い、何が、605の活性に影響するのかを明らかにしようとしている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Radji M,Kim JM,Togan T,Yoshikawa H,and Shirahige K: "The cloning and characterization of the CDC50 gene famliy in Saccharomyces cerevisiae"YEAST. 18. 195-205 (2001)

  • [文献書誌] Asami K,Takahashi K,and Shirahige K: "Progression of cell cycle monitored by dielechic spectroscopy and flow cytometric analysis of DNA content"YEAST. 16. 1359-1363 (2000)

  • [文献書誌] Tatsumi Y,Tsurimoto T,Shirahige K,Yoshikawa H,and Obuse C: "Association of human origin recognition complex 1 with chromatin DNA"Journal of Biological Chemistry. 275. 5904-5910 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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