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2002 年度 実績報告書

発生における分子機構のイメージング

研究課題

研究課題/領域番号 11242207
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

川崎 能彦  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (00322751)

研究分担者 後藤 聡  三菱化学生命科学研究所, 細胞機能研究ユニット, ユニットリーダー (60280575)
キーワード糖修飾 / ゴルジ体 / ショウジョウバエ / 細胞移動 / lot細胞
研究概要

細胞の形態変化や移動は、発生において重要な役割を果たしている。しかし、その制御機構の生体における解析は遅れている。その主な理由として、生体内で細胞の形態変化・運動を経時的に観察し、そのメカニズムを解析する系が整っていないことが挙げられる。そこで本研究では、ショウジョウバエや哺乳動物の脳組織片を用いて、細胞形態・運動の制御機構を解析を進めている。
後藤らは、翻訳後修飾に注目して解析を行った。発生において糖修飾やプロセッシング等の翻訳後修飾は重要な役割を果たしている。しかし、そういった修飾がどのように制御されているのかについては、ほとんどわかっていない。翻訳後修飾が行われる場は、主としてゴルジ体である。そこで、様々なゴルジ体マーカーを用いて詳細な細胞内イメージングをおこなったところ、驚いたことに、ゴルジ体には多様な種類があることが明らかとなった。この結果が示すところは、我々が見いだした多様なゴルジ体によって、多様な翻訳後修飾が制御されている可能性である。現在、それらの異なるゴルジ体がそれぞれ異なる機能分担をおこなっているのかについて遺伝学的、細胞生物学的手法とイメージング技術を用いて検討している。
川崎らは、神経細胞に移動に注目して解析を行った。終脳において腹側接線方向への新規の細胞移動を明らかにした後、その細胞移動の制御機構について解析を進めている。これまでに、終脳背側の新皮質領域には、この細胞の腹側接線方向への移動を促進する何らかの作用が勾配を持って存在すること。終脳腹側の線状体原基の領域には、この細胞の侵入を阻害する何らかの機構が存在することなどを見いだした。現在、これらの細胞が移動する具体的な様子を解析するために、イメージング技術を用いた取り組みを進めている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kubota, K., Goto, S., Hayashi, S.: "The role of Wg signaling in the patterning of embryonic leg primordium in Drosophila"Dev.Biol.. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Sugimura, K. et al.: "Distinct developmental modes and lesion-induced reactions of dendrites of two classes of Drosophila sensory neurons"J.Neurosci.. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Hayashi, S., et al.: "GETDB, a database compiling expression patterns and molecular locations of a collection of Gal4 enhancer traps"Genesis. 34. 58-61 (2002)

  • [文献書誌] Goto, S., et al.: "UDP-sugar transporter implicated in glycosylation and processing of Notch"Nature cell biol.. 3. 816-822 (2001)

  • [文献書誌] Kawasaki, T., et al.: "Requirement of neuropilin 1-mediated Sema3A signals in patterning of the sympathetic nervous system"Development. 129. 671-680 (2002)

  • [文献書誌] Tozaki, H., et al.: "Expression of Nogo protein by growing axons in the developing nervous system"Molecular Brain Research. 104. 111-119 (2002)

  • [文献書誌] 川崎能彦, 平田たつみ: "蛋白質核酸酵素"嗅索ガイドポスト細胞(lot細胞)の発生機構と移動様式. 1989-1993 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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