研究課題/領域番号 |
11304002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山口 佳三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00113639)
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研究分担者 |
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
清原 一吉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80153245)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
佐藤 肇 名古屋大学, 大学院・多元数理研究科, 教授 (30011612)
中居 功 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90207704)
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キーワード | 接触変換 / 高階有限型微分方程式系 / 解の特異点 / 調和写像 |
研究概要 |
本研究は,微分方程式系をJet空間の部分多様体として,幾何学的対象ととらえて,接触同値問題を核に,微分幾何学および特異点論の手法で研究することにある。 今年度は、昨年度に引き続いて、つぎのテーマを中心に研究を進めた。 (1)Monge-Ampere方程式の解の特異点と衝撃波の構成。 (2)微分方程式系のsymbolより生じる階別Lie環の研究および高階有限型微分方程式系(完全積分可能系)の同値問題。 (3)線形高階有限系微分方程式系の同値問題の射影部分多様体論とGauss-Schwarz理論への応用。 (4)調和写像ないし極小曲面構成への可積分系の応用。 (4)が今年度、新たに取り上げたテーマである。 (1)については、泉屋が、今年度はruled surfaceとの関連を議論した。また、石川が、森本とともに、tangent developableの現れ方をMonge-Ampere方程式との関わりで論じた。 (2)については、昨年度、山口と八ツ井が、高階常微分方程式系の同値問題を含み、背足による線形可積分系の線形同値問題を接触同値問題に発展させる研究を、この可積分系の基本不変量の決定を問題として開始した。本年度は、これを「対称空間に附随した有限型高階微分方程式系の幾何」として草稿をまとめる段階に至っている。 (3)については、昨年度の佐々木の研究を継いで佐藤が、小沢とともに、三階常微分方程式の接触同値問題を契機として、接触変換とSchwarz微分の関連をテーマとして取り上げた。 (4)については、大仁田、宮岡が、最近の可積分系の研究成果を応用すべく取り組んだ。特に、第9回日本数学会国際研究集会(MSJ-IRI)として「微分幾何学と可積分系理論」が平成12年8月に東京大学で開催され、大仁田、宮岡が主催した。この機会を利用して国外の研究者との意見交換、討論ならびに、研究打ち合わせを行った。
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