研究課題/領域番号 |
11304013
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸塚 洋二 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
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研究分担者 |
三代木 伸二 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (20302680)
大橋 正健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80213833)
黒田 和明 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00242165)
高橋 竜太郎 国立天文台, 位置天文天体力学研究系, 助手 (60270451)
藤本 眞克 国立天文台, 位置天文天体力学研究系, 教授 (90107475)
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キーワード | 重力波 / レーザー干渉計 / データ解析 / ブラックホール |
研究概要 |
20mレーザー干渉計を神岡坑内へ移転してから、長時間のデータ取得をこれまでに数回行ったが、そのいずれにおいても干渉計のロック持続時間は24時間を越えた。都市に設置された干渉計では24時間連続運転の記録はないので、まずは地下に設置した目的の1つは達成したことになる。神岡鉱山を建設候補地としている大型低温重力波望遠鏡LCGTにとっても有意義な情報となった。 現在は1000時間観測データを取得中であるが、ロック持続時間がコンスタントに100時間を越えるように干渉計を整備した。これは自由質量型レーザー干渉計の最高記録である。感度も、今年度は低周波に着目して100Hz付近の雑音を一桁以上改善した。今回の観測中に、国立天文台に設置されたTAMA300レーザー干渉計も1週間の観測を行なっており、同時観測データが取得できた。このデータを相関解析のテストデータとすることが決まっており、そこから重力波観測に関する新たな知見が得られると期待される。 取得データを解析する環境も整備が終了し、オフライン解析は問題なく処理できるようになっている。これまでのデータを基にMACHO-BHsに対する感度を距離で表すと、約1kpcとなる。銀河ハローまでは届いていないが、本研究終了時までに上限値を出すことは充分可能である。 問題は、長期観測データの解析は、ある程度の前処理をリアルタイムで行わなくてならないことであるが、次年度に必要なソフトウェアを準備する予定である。
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