研究課題/領域番号 |
11304024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉木 賢策 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50188421)
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研究分担者 |
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
石井 輝秋 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (80111582)
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 教授 (10107451)
蒲生 俊敬 北海道大学, 理学部, 教授 (70143550)
藤本 博巳 東北大学, 大学院・地震火山噴火予知研究観測センター, 教授 (50107455)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 中央海嶺 / プレートテクトニクス / 熱水活動 / 北極海 |
研究概要 |
本研究では、3年間の計画で超低速の海底拡大系である北極海海嶺の活動に関する研究を行った。計画の主たる部分は2年度目に行ったノルウェー北西のクニポビッチ海嶺の観測航海である。初年度は航海計画の立案と機器整備等を行い、3年度目は取得したデータの解析と公表にあてた。 平成12年8〜9月、北極海クニポビッチ海嶺において25日間にわたる総合的な調査を実施した。調査船はロシア海洋地質鉱物研究所所有のロガチェフ号(5620トン)を使用した。日本とロシアから各15名づつ、ほかアメリカ、イギリス、ノルウェー、中国、台湾、韓国の研究者が乗船した。航海前半は、主に海嶺の中軸に沿って深海曳航型サイドスキャンソナー(化学センサ等を組み合わせて使用)の調査を行い、超低速拡大軸の高解像度の海底画像を得たほか、海嶺軸上の一部で熱水活動の存在を示唆する温度や化学成分の異常を検出した。後半では、ソナー画像にもとづいて岩石、海水、堆積物の試料採取と地殻熱流量、地磁気の観測を行った。さらに、最も火山活動がさかんと考えられる場所で海底地震計を設置し、およそ1ヶ月後にノルウェーの観測船を用いて回収、微小地震分布を明らかにした。 得られたデータは航海後1年をかけて解析を行い、その成果は平成13年6月の地球惑星科学合同大会(東京)と11月の国際ポストクルーズ会議(サンクトペテルスブルク)で発表された。この会議で発表された内容の一部は、近くロシアの学術雑誌に特集号として論文を掲載することを計画中である。解析結果のうち、海嶺のセグメント構造に関する研究は既に国際学術誌に投稿中である。また、ソナー画像をもとにした構造解析と岩石の分析結果についても論文がまとまっており、平成14年3月中に投稿予定である。その他の地球物理、化学等の解析結果についても、現在結果をまとめ投稿論文を準備中である。
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