研究課題/領域番号 |
11305001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中嶋 一雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80311554)
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研究分担者 |
宇治原 徹 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60312641)
佐崎 元 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60261509)
宮下 哲 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00219776)
石川 浩 株式会社 富士通研究所, 主席研究員
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キーワード | 溶質元素補給ゾーン成長法 / 多元系バルク結晶 / 均一組成 / SiGe / In-Ga-As / 成長界面 / 単結晶 / 基板 |
研究概要 |
本研究の目的である組成が均一な多元系バルク単結晶を開発するため、本年度は主として下記の研究を行い成果を得た。 1.新結晶成長炉の設計に役立てるため、溶質元素補給機構を備えた旧炉を用いて、SiGe単結晶の成長を行った。この結果、成長速度と成長界面移動速度をマッチングさせることにより、均一組成を持ったSiGe単結晶(Si組成2%)が得られることを確認した。このデータを新炉設計に役立てた。 2.溶質元素の補給が可能な高温ゾーン成長装置の設計・作製・導入を行った。この新炉では、新しい機構として、成長界面が直接観察できるスリット部、界面位置と温度をin situ測定するための光学装置、これらのデータを界面移動速度にフィードバッし、常に成長界面温度を一定に保ち均一組成を実現するための制御装置を備えている。 3.多元系結晶の成長の基本となるIn-Ga-As3元系状態図を、理論計算で決定した。この計算のため、歪みエネルギー・表面エネルギー・界面エネルギーの効果を考慮した新しい計算モデルを開発した。この状態図は特に、基板上に溶液からエピタキシャル成長を行う際の成長条件の決定に有効となる。 この成果を基に、次年度は主に次の研究を行う。 1.界面位置・温度制御機構を用いて、従来不可能であった均一組成を持った長い多元系単結晶をSiGeおよびInGaAsで実現する。 2.溶解部を直接観察できる利点を用いて、多元系結晶の成長メカニズムを明かにする。 3.これらの新基板を用いてエピタキシャル成長を行い、その品賞を評価する。
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