研究概要 |
走査トンネル顕微鏡-走査トンネル分光装置の試作,高分解能電子エンルギー損失分光装置の改良と半導体表面における化学反応の微視的機構の実験的研究を行った。 (1)装置の試作と改良 走査トンネル顕微鏡観測部の拡張機能を目的として,超高真空試料処理装置の設計・試作を行った。また8Kにおいて吸着分子の振動励起の測定のための電子回路の設計試作を行った。電子エネルギー損失分光に関しては,分析器電極部品の改良を行った。 (2)化学反応の実験 (i)極低温走査トンネル顕微鏡により,Si(111)表面の初期酸化を調べ,解離吸着に至るまでの準安定分子状酸素の存在の確認に至った。 (ii)ダイヤモンド(100)(2×1)上のKの吸着状態を調べた。 (iii)Kで修飾したダイヤモンド(100)(2×1)表面上におけるO_2,COの化学吸着状態を調べ,Kの反応促進効果に関する情報を得た。
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