研究分担者 |
三浦 登 明治大学, 理工学部, 講師 (10257131)
立川 真樹 明治大学, 理工学部, 助教授 (60201612)
崔 博坤 明治大学, 理工学部, 教授 (30143530)
庄司 一郎 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 博士研究員
近藤 高志 東京大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60205557)
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研究概要 |
本研究では,実用上重要ないくつかの非線形光学材料について二次非線形光学定数の値を決定した.測定した材料は,β-BaB_2O_4,CsLiB_6O_<10>,ZnSe, LiNbO_3である.分布帰還型半導体レーザその他の単一モードレーザを光源とし,光第二高調波発生ウェッジ法によって雑対測定をおこなった. (1)β-BaB_2O_4 紫外域第2高調波波長に対する2次非線形光学定数をはじめて決定した.得られた値はd_<22>(β-BaB_2O_4)=2.6pm/V(基本波波長532nm)である. (2)CsLiB_6O_<10> 今回初めて決定された非線形光学定数の値はd_<36>(CsLiB_6O_<10>)=0.92pm/V(基本波波長532nm)である. (3)ZnSe 立方晶ZnSeは透明波長域が広くかつ強い光非線形光学を示す材料として有望である.得られた結果はd_<33>(ZnSe;1.313μm)=17.1pm/V, d_<33>(ZnSe;1.533μm)=15.3pm/V. (4)LiNbO_3(ストイキオメトリック(化学量論)組成) ストイキオメトリック(化学量論)組成およびコングルエント(一致溶融)組成を有するLiNbO_3の2次非線形光学定数を基本波波長1.305μmにおいて絶対測定により決定した.予備的な結果はd_<33>(congruent LiNbO_3;1.305μm)=19.6pm/V, d_<33>(stoichiometric LiNbO_3;1.305μm)=24.0pm/V.このように非線形光学定数が強誘電体の組成に大きな影響をおよぼすことが見いだされたのははじめてのことである.
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