研究課題/領域番号 |
11305053
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
毛利 尚武 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90126186)
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研究分担者 |
伊藤 義郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60176378)
福澤 康 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10126477)
古谷 克司 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00238685)
島田 尚一 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029317)
稲村 豊四郎 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60107539)
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キーワード | 形彫り放電加工 / 液中放電 / 放電表面処理 / 絶縁性セラミックス |
研究概要 |
本研究は短間隙液中放電における電極および加工液分解物の加工物上への被覆現象を解明し、金属上へ厚いセラミックス被覆を行い,また絶縁性セラミックスの高精度加工を行うことを目的としている。 平成11年度は以下の結果を得た。 1.ハードウェアシミュレータの製作 放電環境を外部から制御し、極間現象をモニタできるシミュレータをハードウェアとして構築した。既設の放電加工機上にガラス製の加工槽を設け、放電に伴う発光現象をビデオマイクロスコープと光電変換器とによって観察した。放電の位置計測には電気的抵抗体であるグラファイトやステンレスを電極として用い、分割給電法を適用した。 2.ハードウェアシミュレータによる液中放電素過程の観察と解析 加工物状への材料移行過程における液中放電現象を観察した結果、以下のことが判明した。 1)消耗性電極を用いた場合、電極材料の金属上への移行堆積量は電極の面積によって大きく異なる。特に面積が大きいほど堆積量が大きくなり、ほぼ一定の放電頻度から判断するときわめて特異な現象が観察された。 2)各種の粉末を極間に強制的に混入して極間状態を観察した。その結果、極間距離の拡大は混入粉末の量のみではなく粉末の種類によっても異なり、セラミックス粉末の場合は極間距離が拡大しなくとも放電が分散することが判明した。 3)小面積電極による極間現象を観察した結果、数十A以上の(小面積に対する割には)大きな電流を用いた場合は、一連の正常放電の後に発生する短絡直後の線爆現象が観察され、瞬時にして電極材料が加工物上に移行した。 3.解析ソフトの構築 材料の除去移行現象を解析のため、移動境界を扱う熱伝導および破壊現象のソフトウェアを導入した。 4.極間分光計測 プラズマアークおよび電極の瞬時変形を観察するための分光分析装置を導入した。
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