実験装置を製作し、FCC粒子を流動化した場合の超微粒子のFCC粒子への付着性を調べた。実験装置は「フルイドベッド」本体、「ガス供給システム」、「サイクロンなどの粒子循環システム」からなっている。フルイドベッド本体としては、内径4cm、高さ300cmの装置を用いた。この装置にFCC粒子を供給して、粒子の終末速度の3倍から10倍程度のガス速度(30〜100cm/s)で流動化するとFCC粒子は装置より流出し、サイクロンで捕集され、サイクロンレッグを通って流動層に戻る。このFCC粒子に平均粒子径が10μm以下の微粒子を重量パーセントで2〜5%混ぜ、FCC粒子とともに流動化させる。層内での微粒子の循環が定常になった時のFCC粒子と一緒に循環する微粒子の量を測定した。その結果、微粒子径が数μm以下の場合は微粒子は主としてFCC粒子の表面に付着して循環流動化していることがわかった。そしてFCC単位重量あたりの微粒子の付着重量(微粒子のホールドアップ)は微粒子の粒子径が小さくなるほど大きくなった。また、ホールドアップは空筒基準ガス速度が小さくなるほど大きくなった。微粒子径が5μmより大きくなると、FCC粒子の表面に付着して循環する粒子のほか、FCC粒子に付着しないで循環する粒子も存在することがわかった。
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