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2000 年度 実績報告書

R^+/Cu^+およびR^+/Ag^+イオン交換によるガラスの新機能の創出

研究課題

研究課題/領域番号 11305062
研究機関東京工業大学

研究代表者

山根 正之  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40016382)

研究分担者 矢野 哲司  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90221647)
柴田 修一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00235574)
キーワードイオン交換 / アルミノシリケートガラス / 銅イオン / 銀イオン / 電気伝導度 / ガラス転移温度
研究概要

酸化物ガラス中のアルカリイオンの一部を他のアルカリイオンとこうかんすることにより、通常のガラス製造法では得られない種々の機能を付与させることを目的として、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスについて、R^+/Na^+(R^+=Ag^+またはCu^+)のイオン交換を行い、誘起される構造変化と物性との関係について調査した。
Na_2O-Al_2O_3-SiO_2系ガラスのCu^+/Na^+のイオン交換によって導入したCu^+は導入前と同じ1価で存在するが、その酸素配置数は交換が進むにつれて増大し、Cu^+に特有の2からCu^<2+>に特有の4に近づくことがXPS測定とEXAFS測定により明らかになり、Cu^+/Na^+イオン交換ガラスの高い電気伝導度やガラス転移点の低下はこのような酸素配位数の増大をもたらすガラス構造の変化と密接に関係しているものと推定された。一方Ag^+/Na^+のイオン交換によってAg^+を導入した場合には、^<29>SiMAS-NMRスペクトル測定および^<27>Al MAS-NMRスペクトル測定からはCu^+/Na^+のイオン交換におけるようなガラスの網目構造の著しい変化は認められなかったが、交換が進むにつれてIRおよびラマン散乱スペクトル測定における振動スペクトルのピークがシフトし、Ag^+イオンは非架橋酸素近傍のサイトがすべて占有された後、4配位のAl^<3+>イオンの電荷補償サイトを占めると推定された。これらの結果から、非架橋酸素を含まないガラスでのR^+/Na^+イオン交換によって高い電気伝導度が実現されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Lee,T.Yano,S.Shibata and M.Yamane: "Structural evolution during Cu^+/Na^+ ion-exchange in the system Na_2O-Al_2O_3 -SiO_2"Journal of Non-Crystalline Solids. 246. 83-89 (1999)

  • [文献書誌] J.Lee,T.Yano,S.Shibata,A.Nukui and M.Yamane: "EXAFS study of the local environment of Cu^+ ions in glasses of the Cu_2O-Na_2O-Al_2O_3-SiO_2 system prepared by Cu^+/Na^+ion exchange"Journal of Non-Crystalline Solids. 277. 155-161 (2000)

  • [文献書誌] T.Yano,T.Nagano,J.Lee,S.Shibata and M.Yamane: "Cation site occupation by Ag^+/Na^+ ion-exchange in R_2O-Al_2O_3-SiO_2"Journal of Non-Crystalline Solids. 270. 163-171 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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