研究課題/領域番号 |
11305067
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
高橋 雅興 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50115870)
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研究分担者 |
陣内 浩司 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (20303935)
柴山 充弘 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00175390)
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キーワード | ポリマーブレンド / 共焦点レーザースキャン顕微鏡 / 三次元構造観察 / レオロジー / モルフォロジー |
研究概要 |
本年度は、研究計画に基づいて次の項目について検討を行った。 ・相分離構造の変形状態観察装置の製作: 本研究では、ポリマーブレンドの相分離構造に種々の変形を加え、その変形・回復過程を観察する。この過程を観察するための変形印加装置の製作を行った。この装置は、相分離構造の三次元観察が可能となるように共焦点レーザースキャン顕微鏡(LSCM)の試料台に取り付けることが可能であり、平行板が等速度で互いに逆方向へ動くように設計されている。この機構により、試料の観察部位の位置が変化しないという利点を得ることができる。液滴分散相を持つ試料を用いて所定の性能が得られているかどうかの確認を行った。 ・ポリマーブレンドの相分離過程の三次元観察: 本研究では、ポリマーブレンドの相分離構造を三次元で実空間観察することが大きな特徴であり、本年度はそのための基礎的な知見として、変形を印加しない状態での相分離構造の経時変化について検討を行った。試料として重水素化ポリブタジエン/ポリブタジエン高分子ブレンドを用いた。界面曲率(分布)解析の結果、相分離構造の粗大化に伴う界面の運動に二つの基本的なメカニズムがあることを明らかにした。また、三次元実空間観察が実験的に不可能であるような場合でも、ランダムガウシアン波モデルを用いることで、散乱関数から曲率分布を間接的に得る方法を提案した。
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