研究課題/領域番号 |
11306005
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤井 博 九州大学, 農学研究院, 教授 (10038268)
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研究分担者 |
原 敏夫 九州大学, 農学研究院, 助教授 (50117222)
麻生 陽一 九州大学, 農学研究院, 助教授 (10117054)
河口 豊 九州大学, 農学研究院, 助教授 (80038306)
伴野 豊 九州大学, 農学研究院, 助教授 (50192711)
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キーワード | カイコ / Bomyx mori / キモトリプシンインヒビター(CI) / CI-10の精製 / CI-8結合蛋白質 / 中腸組織 / リガンドアッセイ法 / 35k protease遺伝子 |
研究概要 |
1.体液CIの遺伝子の構造と機能の解析体液中に存在する16種類のCIのうち,Ict-Bに支配されているCI-9と10はこれまで微量のために分離精製が行われていなかった。キモトリプシンアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いることによりCI-10を微量であるが電気泳動的均一な蛋白質として分離できた。昨年購入の飛行時間型質量測定装置でCI-10の分子量をで測定した結果、7,167であった。遺伝分析の結果から予想されたように、これまでに明らかにした低分子量CI(Kunitz型)と同じ低分子であった。全ての遺伝子をクローニングし、その構造解明をめざす。次いでゲノム構造を解析する。CIの機能を調べるめにCIを大量に発現する大腸菌並びに昆虫細胞培養/ベクター系を確立する。 2.脂肪組織に存在する組織特異的CI-8レセプターの同定・分離脂肪組織中のCI-8と反応するタンパク質の検索を放射性物質標識したCI-8を用いて、数本のタンパク質を検出した。本年度は、通常の実験室で分離精製を行うために、非放射性物質、ビオチンで標識したCI-8を用いたリガンドアッセイ法(ファーウエスタンブロッテング法)を行ったが、再現性に問題があった、方法を検討している。一方、中腸組織では本方法を用いて、細胞膜成分中にCI-8と反応する蛋白質を検出することができた。CI-8と反応するタンパク質を検出するアッセイ系に問題があるために、分離と精製が進んでいない状態である。 3.CIと反応する内在性プロテアーゼの構造と機能の解析精製35KプロテアーゼのN-末端アミノ酸分析をおこない、アミノ酸配列に基づきプライマーを造り、中腸組織から作製したcDNAを用いてPCR反応を行い、35Kプロテアーゼ遺伝子断片を得た。これをクローニングし、塩基配列を調べた結果、35Kプロテアーゼの配列を含んでいた。現在、全遺伝子配列の決定のための実験を行っている。
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