研究課題/領域番号 |
11306019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
見上 彪 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (20091506)
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研究分担者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 助手 (10292096)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 助教授 (80159582)
長澤 秀行 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (60172524)
宮沢 孝幸 東京大学, 農学部, 助手 (80282705)
高橋 英司 東京大学, 農学部, 教授 (50183439)
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キーワード | T.gondii / Th1細胞 / サイトカイン / ウイルスベクター / ネコIL-12 / ネコIFN-Υ |
研究概要 |
細胞内寄生原虫であるT.gondiiによるトキソプラズマ病の発症を抑えるには細胞性免疫を誘導するI型ヘルパーT細胞(Th1細胞)の誘導が重要であることが示唆されている。そこで、本研究は細胞性免疫によるトキソプラズマ病の感染防御機構を解明することを目的に以下の基本手順で実施される。1)Th1細胞を誘導するサイトカイン(IL-2、IL-12、IFN-γ)とTh2細胞を誘導するサイトカイン(IL-4、IL-10)を大量に発現する。2)それぞれのサイトカイン、あるいはその組み合わせをFIV/T.gondii感染猫に投与し、トキソプラズマ制御におけるサイトカインならびにTh1細胞の役割を詳細に検討する。3)細胞性免疫が誘導できかつ外来遺伝子を挿入可能なFHV-1をベクターとし、これらTh1細胞誘導サイトカインとT.gondii由来抗原を発現させる組換えFHV-1を作製し、ワクチン効果及びトキソプラズマ病の制御能を検討する。本年度までに得られた主な成績は以下の通りである。 1)ネコの未梢血から単球を、あるいは胸腺から胸腺細胞を分離し、ConAで刺激後mRNAを回収し、RT-PCR法にてIL12、IFN-γ遺伝子をクローニングした。2)ネコIL12、IFN-γ遺伝子の大腸菌発現系を確立した。3)トキソプラズマ病の感染・発症防御に関わると思われる主要抗原P22、P24、P30、P43、P54、SUS1などの遺伝子をクローニングした。4)P22、P54、SUS1を大腸菌で発現し、マウスに免疫した後にトキソプラズマ原虫で攻撃したところ有意な感染防御効果が認められた。
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