研究課題/領域番号 |
11307004
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 守 群馬大学, 医学部, 教授 (60056033)
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研究分担者 |
佐藤 久美子 群馬大学, 医学部, 教授 (80008268)
鈴江 一友 群馬大学, 医学部, 教授 (00333485)
片倉 賢 群馬大学, 医学部, 助教授 (10130155)
河津 信一郎 国立国際医療センター研究所, 地域保健医療研究部, 室長 (60312295)
狩野 繁之 国立国際医療センター研究所, 適正技術開発・移転研究部, 部長 (60233912)
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キーワード | 生ワクチン / 弱毒化原虫 / 2次元電気泳動 / プロテオーム解析 / NADH / Rag2- / - / 細胞移入 / 免疫記憶 |
研究概要 |
本研究課題の研究内容は以下の2点に総括される。(1)マウスモデルの生ワクチンとして機能する弱毒マラリア原虫(XAT)は、強毒原虫(NK65)の変異により弱毒化した原虫であるが、もとの強毒原虫と弱毒原虫とは分子生物学的にどのような相違があるのか。(2)生ワクチンを接種された生体にはいかなる感染防御機構が作動するようになるのか。 (1)に関する研究の概要:NK65とXATをおのおの増殖させて原虫材料を得、2次元電気泳動法(2-DE)とプロテオーム解析により両者の発現タンパクを比較した。300ほどのスポットについて比較しさらにNK65の発現量がXATよりも2倍以上高いスポットに注目すると、16のタンパクが得られた。サイトゾルに標的を絞ると、10種類のタンパクが選別された。シークエンシングの結果、弱毒マラリア原虫においては、NADH産生関連タンパクが低下していることが判明した。 (2)に関する研究の概要:XATを生ワクチンにみたてて野生株マウスに注射するとマウスには100日以上にわたり、完全な防御免疫が成立する。防御免疫が成立して120日経過したマウスの脾細胞をT、B細胞が完全欠如しているRag-2-/-マウスに移入する実験をおこない、免疫記憶が成立しにくいと見られていたマラリアにもかなりの程度の記憶が成立し、その記憶はT細胞、B細胞により維持されていることが強く示唆される結果を得た。
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