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1999 年度 実績報告書

新しい二酸化窒素様反応性窒素種の生体内発生とその防御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11307006
研究種目

基盤研究(A)

研究機関金沢大学

研究代表者

荻野 景規  金沢大学, 医学部, 教授 (70204104)

研究分担者 藤倉 義久  大分医科大学, 医学科, 教授 (10165368)
長瀬 博文  金沢大学, 医学部, 講師 (00251918)
中村 裕之  金沢大学, 医学部, 助教授 (30231476)
キーワード二酸化窒素 / 好酸球 / ニドロチロシン / Eol-1 / パーオキシダーゼ / 小腸
研究概要

ラット諸臓器のホモジネートよりNO_2^-添加により化学発光が増強する主な臓器は、心臓、小腸、肺であった。しかしながら、心臓、肺からのアミノ酸のtyrosineをニトロ化する酵素活性はアジ化ナトリウムで阻害されないのに対して、小腸の酵素活性は阻害された。そこで、小腸からの酵素活性を免疫組織化学的に検討すると、その酵素がほとんど好酸球に存在することが判明した。この細胞は、NO_2^-を酸化しNO_2様反応性窒素種を生成し、蛋白質のtyrosineをニトロ化する能力を有しており、実験胃潰瘍における胃粘膜での局在に特異性が認められた。ニトロ化tyrosine陽性蛋白の好酸球内の局在から、NO_2^-を酸化しNO_2様反応性窒素種を生成する酵素が顆粒中に存在することもわかり、顆粒を抽出する方法で小腸粘膜を抽出すると非常に高い比活性分画が採取され、部分精製された。部分精製標品を用いて、マウスに免疫し、モノクローナル抗体を現在作成中である。また、ヒト好酸球性白血病細胞由来のEol-1を用い、種々の刺激剤で分化させると、アミノ酸のtyrosineをニトロ化する酵素は、従来より知られている好酸球パーオキシダーゼとは別の酵素の可能性があり、現在確認中である。NO_2^-からNO_2様反応性窒素種を産生する酵素を有している細胞が、好酸球であることが判明したことは、NO_2の暴露と組織中への好酸球の浸潤を特徴とする喘息やアレルギー性疾患の関係を説明する手がかりになるものと期待され、好酸球からのNO_2様反応性窒素種の生成機構の解明が重要になる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keiki Ogino et al.: "Sodium azide inhibits nitric oxide production by rat neutrophils."J-Phys-Fit-Nutr-Immunol. 9(2). 103-108 (1999)

  • [文献書誌] Hiroyuki Nakamura et al.: "Natural killer (NK) cell activity and NK cell subsets in workers with a tendency of burnout."J-Psychosomatic-Res. 46(6). 569-578 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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