研究課題/領域番号 |
11307012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
篠山 重威 京都大学, 医学研究科, 教授 (70109007)
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研究分担者 |
木原 康樹 京都大学, 医学研究科, 助手 (40214853)
松森 昭 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70135573)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 心不全 / サイトカイン / p38MAPK / MKK6 / アポトーシス / 酸化ストレス / 心肥大 / 心筋梗塞 |
研究概要 |
我々はこれまでに、心筋炎・心肥大・心筋梗塞モデルにおける心筋傷害の機序として、サイトカインの関与について検討を重ねてきた。これらの検討から導かれる一つの結論として、心筋傷害の原因の如何に関わらず不全心の発症・進展にサイトカインが関与している可能性が示された。ストレス応答性MAPKカスケードはサイトカイン調節に関与する重要なシグナルの一つであり、中でもp38MAPKは心筋細胞においては肥大・アポトーシス・酸化ストレスに深く関与している可能性が示唆されている。肥大刺激・酸化ストレスなどにより他のMAPKとともにp38の活性が亢進することがすでに示されている。そこで、本研究ではp38MAPKを中心としたカスケードの機能をトランスジェニックマウスを用いて検討した。CAGプロモーターによるp38MAPKの過剰発現マウスは耐性致死であった。そこで、p38の上流のMAPKKであるMKK6の活性型(MKK6EE)を用いて過剰発現マウスを作成したところ、1系統のみが得られた。しかしこれもmRNAレベルでの発現はみとめたものの蛋白レベルでの発現や活性はまったく検出されなかった。さらにこのマウスに大動脈狭窄による心圧負荷モデル、および冠動脈結紮による心筋梗塞モデルを作成したが、同腹対照群にくらべて心筋肥大や心筋傷害の程度に差はなかった。これらのことから、MKK6-p38シグナルの発生段階における役割が示唆された。
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