研究課題/領域番号 |
11307022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山岡 義生 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90089102)
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研究分担者 |
山本 雄造 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70281730)
森本 泰介 京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60135910)
嶌原 康行 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30196498)
山本 成尚 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30253298)
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キーワード | 肝硬変 / レプチン / 肝再生 / 肝切除 / 性別 / 肝不全 / 遺伝子 / 術前評価 |
研究概要 |
肝硬変を伴う肝切除症例において、レプチンの肝再生能に対する影響を検討するにあたり、平成11年度は主に予備実験を行った。平成10-11年に当科で行われた肝硬変併存肝切除症例のうち20例を取り上げ、臨床デー夕及び入院時保存血清から解析を行った。保存血清を用い、レプチン測定法をELISAにて確立し、同時に各種デー夕とレプチンとの相関も検討した。女性が男性よりレプチン値が有意に高値であった。加えて、肝再生能の評価として、術直前及び術後に腹部CT撮影を施行し、コンピュー夕ー解析にてvolumemetryを行った、症例を定型的肝切除症例に限定することにより全肝体積・切除肝体積・残肝体積の正確な測定が可能となり、肝再生率の評価方法を確立することができた。 次いで本実験としてprospectiveに症例を選択し、入院期間の通常検査のほかに、術直前・術後2日目・術後21日目の血中レプチン濃度の測定、術直前・術後21日目での肝volumemetryを行った。平成11年9月から平成12年2月までに、術後合併症を併発した症例等を除外すると解析可能な症例は10例となった。血中レプチン濃度は予備実験と同様に女性において有意に高値であり、性別毎に評価を分ける必要があると思われた。また、術後2日目には上昇し術後21日目に低下する傾向が見られた。肝再生率は肝切除率に対しR=0.836と強い正の相関が認められた。肝硬変の評価としては病理標本の評価が不可欠であり現在評価中である。本研究ではレプチン濃度・肝再生率・肝硬変と3要素の正確な評価・分析が不可欠であり、今後さらに症例を蓄積し、評価を継続していく予定である。
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