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2000 年度 実績報告書

加齢現象あるいは環境変化に伴う骨組織の形態制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11307038
研究機関新潟大学

研究代表者

小澤 英浩  新潟大学, 歯学部, 教授 (60018413)

研究分担者 星 和人  新潟大学, 歯学部, 日本学術振興会特別研究員(PD)
網塚 憲生  新潟大学, 歯学部, 助手 (30242431)
江尻 貞一  新潟大学, 歯学部, 助教授 (40160361)
池亀 美華  新潟大学, 歯学部, 助手 (70282986)
中村 浩彰  岡山大学, 歯学部, 助教授 (50227930)
キーワード加齢 / 骨 / 軟骨 / 微細形態 / 組織化学 / マイクロCT
研究概要

骨の形態は、構成細胞である骨芽細胞、骨細胞と破骨細胞のバランスや、軟骨、血管、神経、腱などの周囲組織との協調関係によって維持されると推測されているものの、年齢や環境、あるいは種差によって骨組織の形態が多様化する機構は未知である。本年度は、骨形態の制御機構を明らかにする事を目的として、内外の環境変化に伴う骨形態変化、あるいは種差に伴う骨形態変化を解析した。
その結果、骨は、エストロゲンなどの性ホルモン、副甲状腺ホルモンなどのカルシウム調節ホルモン、骨形成因子などの増殖因子、あるいは張力刺激などの力学的因子など、様々な因子による形成性あるいは吸収性の作用を受け、合目的に骨形態変化させて内外の環境に対応することが明らかとなった。とくに張力刺激に関しては、骨芽細胞分化促進作用の機序として、同部位の骨膜細胞および前骨芽細胞におけるBMP4遺伝子発現の増加が関与していることが示唆された。
また、種差に伴う骨形態変化に関しては、魚類であるキンギョの咽頭歯および咽頭骨をμCTで評価した。キンギョ咽頭歯は、食道直前の咽頭部に左右それぞれ4個の歯が1列になって咽頭骨の上に骨性結合により植立していた。4歯はそれぞれ形態が異なっており、吻側の歯は犬歯様であったが、尾側の歯ほど歯冠形態は扁平であった。歯冠には磨耗面と思われる面も見られた。対合歯はなく、代わりに板状の上咽頭骨が咽頭歯に対向していた。機能歯の直下に後続歯胚が存在した。μCTは試料になんらの処置を必要とせず、かつ非破壊的に検索しにくい器官の構造を知ることのでき、このようなμCTを用いることによりキンギョの咽頭歯および咽頭骨の特異性を明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Sasaki,T.: "Localization of alkaline phosphatase and osteopontin during matrix-mineralization,in the developing cartilage of coccygeal vertebrae."Arch.Histol.Cytol.. 63・3. 271-284 (2000)

  • [文献書誌] Tanaka,M.: "Region-specific bone mass changes in rat mandibular condyle following ovariectomy."J.Dent.Res.. 79・11. 1907-1913 (2000)

  • [文献書誌] 江尻貞一: "新しい形態学的解析方法マイクロCT"日本骨代謝学会雑誌. 18・1. 15-21 (2000)

  • [文献書誌] 江尻貞一: "マイクロCTの原理と応用"生体の科学. 51・6. 602-607 (2000)

  • [文献書誌] Nakajima,M.: "Effect of intermittent administration of human parathyroid hormone(1-34)on the mMandibular condyle of ovariectomized rats."J Bone Miner.Metab.. 18・1. 9-17 (2000)

  • [文献書誌] Hoshi,K.: "Histopathological characterization of melorheostosis."Orthopedics. (in press).

  • [文献書誌] Yanagisawa,H.: "Posterior interosseous nerve palsy caused by synovial chondromatosis of the elbow joint."Clin Radiol.. (in press).

  • [文献書誌] Sasakura,K.: "Osteopontin localization and expression in cellular cementum at the site root resorption during physiological tooth movement."Ortho.Waves. (in press).

  • [文献書誌] Takeyama,M.: "Immunohistochemical demonstration of cathepsins B and L in the periodontal ligament (PDL) of the rat molar."Jap.J.Oral Biol.. (in press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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