• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

蛋白リン酸化シグナルを介する骨のリモデリングの制御

研究課題

研究課題/領域番号 11307041
研究種目

基盤研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

米田 俊之  大阪大学, 歯学部, 教授 (80142313)

研究分担者 西村 理行  大阪大学, 歯学部, 助教授 (60294112)
キーワード骨芽細胞 / 破骨細胞 / Smad / BMP2 / Cbfa1 / Src / アデノウイルス / Csk
研究概要

1. 未分化間葉系細胞の骨芽細胞への分化過程におけるBMP2シグナル伝達分子Smadの役割
SmadファミリーであるSmad1およびSmad5が、BMP2刺激によりセリンリン酸化され、SmadファミリーのエフェクターであるSmad4と結合することが確認された。また、Dominant negative Smad1およびSmad5を用いた実験より、BMP2によるSmad1およびSmad5の活性化が、骨芽細胞分化に必須であることが明らかになった。さらにBMP2は、Smadの活性化を通じて、骨芽細胞の分化制御に必須である転写因子Cbfa1の発現を誘導していることが見出された。Smad1およびSmad5は、Cbfa1と直接結合することにより、Cbfa1の転写活性をupregulationすることが示された。以上の研究結果から、BMP2はSmad1およびSmad5を活性化することによりCbfa1の発現および機能活性化を誘導していることが示された。
2. 破骨細胞の機能制御に関わるc-Srcの調節因子の同定
破骨細胞cDNAライブラリーからレセプター型チロシンキナーゼのクローニングに成功し、このキナーゼがc-Srcと結合することを見出した。このキナーゼの変異体アデノウイルスを作製し、破骨細胞の分化および機能発現に対する検討を行なったところ、破骨細胞の形成および骨吸収能が阻害されることが示された。さらにc-Srcを制御しているチロシンキナーゼとして知られているCskおよびそのファミリーであるCtkが破骨細胞cDNAライブラリーからクローニングされた。現在、破骨細胞におけるCtkの機能を明らかにするために野生型およびdominant negative型のCtkアデノウイルスの作製し、破骨細胞の骨吸収に対する効果を検討している。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ji X: "Patterns of gene expression associated with BMP-2-induced osteoblast and adipocyte differentiation of mesenchymal progenitor cell 3T3-F442A"J Bone Miner Met. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Y Takaoka: "The pancreas : A storehouse of protein anabolic factors and bone/calcium metabolism-regulating factors"J Bone Miner Met. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Toshiyuki Yoneda: "Cellular and molecular basis of preferential metastasis of breast cancer to bone"J Orthop Sci. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Toshiyuki Yoneda: "Use of bisphosphonates for the treatment of bone metastasis in experimental animal models"Cancer Treat Rev. (印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 西村理行: "SmadファミリーによるTGF-βスーパーファミリーのシグナルの制御"ホルモンと臨床. 47・1. 79-88 (1999)

  • [文献書誌] 西村理行: "骨芽細胞の分化を制御する情報伝達経路:BMP情報伝達分子をSmadを中心として"腎と骨代謝. 12・3. 227-234 (1999)

  • [文献書誌] 米田俊之: "ビスホスフォネートの作用メカニズムとポテンシャル"医学のあゆみ. 189・2. 95-100 (1999)

  • [文献書誌] 米田俊之: "骨破壊性癌転移の細胞生物学的メカニズム"病理と臨床. 17・1. 12-17 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi