研究分担者 |
茅根 創 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60192548)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助教授 (10135387)
海津 正倫 名古屋大学, 文学部, 教授 (50127883)
奥野 充 福岡大学, 理学部, 助手 (50309887)
鈴木 毅彦 東京都立大学大学院, 理学研究科, 助手 (60240941)
長岡 信治 長崎大学, 教育学部, 助教授 (80244028)
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研究概要 |
放射性炭素同位体を用いた高精度年代測定のために,超低バックグラウンド液体シンチレーションカウンターおよび液体ベンゼン合成ラインを導入し,装置の立ち上げに必要な調整を行った.また,この装置を用いた年代測定のためのベンゼン合成について,触媒の検討を行い五酸化バナジウム触媒に比べ酸化クロム触媒は収率が高いが,真空中で加熱が必要,粒径をそろえる必要がある等の問題がある.また前処理実験に関わる事故と安全管理について検討して対策を実施した.テフラ年代に関しては,伊豆・カワゴ平テフラ,十和田-aテフラの高精度年代を明らかにするための試料採取と分析を行った.また雲仙火山北麓に分布する新規雲仙火山のテフラ直下の放射性炭素同位体年代を測定し,従来知られてい5000年に1回の噴火頻度よりも高い3000年に1回の頻度で雲仙火山が活動していたことを明らかにした.後氷期海成堆積物に関しては,タイ・チャオプラヤデルタの堆積物の年代および堆積環境を把握するため,約30地点においてハンドオーガーによる掘削調査を行い,年代測定および微化石分析のための試料を採取した.過去の海水準を示すと考えられるマングローブ泥炭層および過去の干潟堆積物より年代測定試料を採取し,放射性炭素による予察的な年代測定を行った.後氷期の古地震に関する年代測定手法の検討を行うとともに,既存の年代試料を分析した研究成果を公表した.
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