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1999 年度 実績報告書

超短パルス励起軟X線レーザーの極限化及び最適制御化

研究課題

研究課題/領域番号 11308014
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

黒田 寛人  東京大学, 物性研究所・文部教官, 助教授 (30126049)

研究分担者 尾崎 恒之  東京大学, 物性研究所, 文部教官・助手 (40224208)
キーワード軟X線レーザー / 縦励起 / 過渡的衝突型 / 短パルス生成プラズマ
研究概要

1.縦励起ニッケル様モリブデン軟X線レーザー用ターゲットの最適設計
(1)光線追跡コードを開発し、1次元流体シミュレーションコードの結果と組み合わせることにより、縦励起軟X線レーザーターゲットの最適設計を行った。
(2)一般的なスラブ型ターゲットの場合、縦励起光はプレプラズマ中を100μm程度しか伝播できないことを明らかにした。
(3)2つの薄膜ターゲットを100μm間隔で設置したdual membrane ターゲットを提案した。しかしこの場合、それぞれの薄膜から精製したプラズマの衝突により電子密度分布に凸凹が生じ、縦励起レーザー光が複数のbeamletに分割してしまうことを明らかにした。
(4)以上の計算から、導波路上の電子密度勾配を生成するターゲットが不可欠であることが判明した。本研究では口径500μmのcapillaryターゲットが有効であることを示し、軟X線レーザー増幅実験への使用に最適と判断した。
2.スラブ型ターゲットに作られたプレプラズマ中のピコ秒縦励起レーザー光伝播(予備実験)
(1)スラブ型モリブデンターゲットプラズマによる縦励起レーザー光の吸収率を測定したところ、プレプラズマがなくても70%を超える大きな吸収率が観測された。これはレーザーパルスの先頭部分によりプレプラズマが生成されたためと考える。
(2)透過縦励起レーザー光の横モードをCCDカメラにより観測した結果、プレプラズマによる縦励起光の湾曲が観測された。またこの結果をシミュレーションで再現したところ、実験結果との良好な一致が確認された。
(3)可視波長域における縦励起プラズマからの発光をCCDカメラで観測した。その結果、数ミリメートルの長さのジェット上発光が観測された。このような長いジェットの報告はこれまでに無く、縦励起という特異な実験配置に起因する新たな現象が観測されたと考える。この現象の発生メカニズムはまだ解明されていないが、それだけに関連する物理が非常に興味深い。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T, Ozaki et al.: "Preplasma conditions for longitudinally-pumped TCE soft-x-ray lasers"SPIE. 3886. 626-633 (2000)

  • [文献書誌] T, Ozaki et al.: "Propagation of picosecond Nd : Glass laser pulses through underdense preplasma for longitudinally pumped Ni-like xrl"Lasers '99. (2000)

  • [文献書誌] T, Ozaki et al.: "Optimization of preplasma conditions for longitudinally-pumped transient collisional excitations x-ray lasers"Lasers '99. (2000)

  • [文献書誌] K. Yamamoto, T. Ozaki, H. Kurod, and R. Li: "The role of resonant line opacity in low-Z Ni-like x-ray lasers"Lasers '99. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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