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2001 年度 実績報告書

イオン能動輸送機構の結晶学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11308026
研究機関東京大学

研究代表者

豊島 近  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70172210)

研究分担者 小川 治夫  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (40292726)
キーワード能動輸送 / 蛋白質結晶 / 膜蛋白質 / イオンポンプ / X線結晶解析 / ATPase
研究概要

本研究ではイオン能動輸送のメカニズムを高分解能結晶構造解析によって明らかにすることを目標とし、特に筋小胞体カルシウムATPaseの構造解析を行ってきた。このイオンポンプに関しては、既にカルシウム結合時(E1Ca)の構造を2.6Å分解能で決定することに成功した。従って、カルシウム非存在下(E2)、カルシウム非存在下のリン酸化状態(E2P)での構造決定を次の目標とした。研究は極めて順調に進行し、E2に関しては強力なる阻害剤であるthapsigargin存在下で2種の結晶を作成することに成功した。そのうちP4_1対称性を持つ結晶は一軸が600Å近くあり、データ収集は困難であったが、SPring-8BL44XU(阪大・蛋白研ビームライン)で3.1Åまでのデータ収集に成功し、分子置換法によって構造を決定できた。ElCa^<2+>の構造とは大きく違っており、Ca^<2+>の輸送に関する重要な知見が得られた。また、E2Pに関してはMg/F複合体の結晶化に成功し3.2Å分解能での一応の構造モデルは得られた。しかるに、最近になって結晶の改良によって2.9Å分解能でのデータが得られた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Danko: "Organization of cytoplasmic domains of sarcoplasmic reticulum Ca^<2+>-ATPase in E_1P and E_1ATP states : a Iimited proteolysis study"FEBS letters. 505. 129-135 (2001)

  • [文献書誌] S.Danko: "ADP -insensitive phosphoenzyme intermediate of sarcoplasmic reticulum Ca ^<2+>-ATPase has a compact conformation resistant to proteinase K, V8 protease and trypsin"FEBS letters. 489. 277-282 (2001)

  • [文献書誌] Z.Zhang: "The role of the M6-M7 Loop(L67)in stabilization of the phosphorylation and Ca^<2+>binding domains of the sarcolasmic reticulum CA^<2+>-ATPase (SERCA)"J. Biol. Chem.. 276. 15232-15239 (2001)

  • [文献書誌] 豊島近: "筋小胞体カルシウムポンプの構造決定"蛋自質・核酸・酵素. 46. 1374-1380 (2001)

  • [文献書誌] 豊島近: "カルシウムポンプの構造と能動輸送のメカニズム"現代化学. 365. 22-28 (2001)

  • [文献書誌] 豊島近: "筋小胞体カルシウムポンプの構造決定"日本放射光学会誌. 14. 42-48 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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