研究課題/領域番号 |
11309005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 俊夫 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40027553)
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研究分担者 |
上江洲 均 名桜大学, 国際学部, 教授 (60279429)
都築 晶子 龍谷大学, 文学部, 教授 (00115601)
伊從 勉 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (00151689)
渡邊 欣雄 東京都立大学, 人文学部, 教授 (90103209)
山里 純一 琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)
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キーワード | 沖縄久米島 / 家文書 / 上江洲家 / 興世永家 / 風水 / 日選 / 景観 / 淡水域生態系 |
研究概要 |
1)本年度は2次にわたり合同の研究会を開催。まず7月28日那覇において、久米島の家文書群の概要と特性をめぐる学際的検討をおこなうとともに研究分担の相互調整をはかった。そして12月23-24日、琉球大学での会合では、研究分担者のみならず、沖縄本島や久米島在住の研究協力者10名を加え、「時間意識」「空間意識」「情報環境」の各班が以下の関心にかかわる研究発表を行った。すなわち、(1)久米島の歴史と自然の統合的理解の道をさぐる(農地制度・風水・農事歴・日選を軸に)、(2)久米島の家文書が示す、漢籍から願文に至るまでの多様性を一体としてとらえる方法をさぐる、(3)前近代の久米島の人々にとって環境とはどのようなものであったか(川縁・棚田をめぐる淡水域生態系の統合的研究課題として)。討論を通じて、人文科学・自然科学の分野を超えた検討がなされ始めた。 2)名桜大学に寄託中の興世永・宮城両家文書約500点の整理を行い、マイクロフィルムの撮影と焼付けを、全体の6割程度完了した。上江洲家文書のうち朱点のあるもののカラー撮影も開始。 3)また、今回の科研費の出発点となった平成8-10年度「久米島における東アジア諸文化の媒介事象に関する総合研究」によって刊行した『上江洲・興世永・吉濱・宮城家文書目録稿』の改訂作業を兼ね、約2000点に上る家文書の精読に着手した。 4)さらに、久米島における自然環境・村落景観の調査に着手、並行して粟国島、ゲルマ島の調査を手がけた。また祭祀や日選にかかわる文書と関連した聞き取り調査を久米具志川村や仲里村において開始した。 5)研究速報『とうんばら-通信』第11,12号(A4判、pp.4+8)を発行、関係者にひろめた。
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