研究課題/領域番号 |
11309005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 俊夫 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40027553)
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研究分担者 |
上江洲 均 名桜大学, 国際学部, 教授 (60279429)
都築 晶子 龍谷大学, 文学部, 教授 (00115601)
伊從 勉 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (00151689)
渡邊 欣雄 東京都立大学, 人文学部, 教授 (90103209)
山里 純一 琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 沖縄久米島 / 島嶼文化 / 家文書 / 上江洲家 / 礼意識 / 日選 / 風水 / 卜占 |
研究概要 |
1)「前近代久米島文化」という、これまでの沖縄研究では意識されなかったことがらの「復元」を課題に、膨大な家文書群の学際的解読を試みた。その結果、a)唐、大和、琉球本島の雅俗の文化が、他のいわゆる離島に見られぬ敏感さで島の日常に取り込まれ、久米島ならではのまとまった文化が展開したことを発見。b)また、その島嶼敏化は、とくに上江洲家に代表される地方役人層の、天地人にわたる広義の「礼」意識、すなわち彼らの、日選・卜占・風水・家礼などへの強い関心を核に、諸文化を媒介、統合する能力により可能となったことを明らかにした。c)そして、そのような文化の醸成が可能であった背景に、17世紀以来の久米島の水利、開墾事業の持続と19世紀末までの膨大な非課税地の存在があったことも明らかになった。 2)別の科研費(平成8-10課題番号08309006)による研究成果の一部であった『上江洲家・與世永家・吉濱家・宮城家文書目録(稿)』(横山俊夫代表編、京都大・人文科研、1999)の大幅増補を遂行、約2千点分を、新しい家文書分類法(王府・間切・家政の三大分類)により整理。諸方面からの利用が待たれる(14年度初刊行予定)。 3)上記四家の膨大な数の家文書は、長く秘蔵され、存在が学界に知られるようになっても、はなはだしい虫損と混在の状態にあった。その後、世代交代や住宅改修などのため沖縄県博はじめ本島各地に梱包寄託され、実質的研究は一層困難となっていた。当研究組織の努力により、関係各位の協力を得て、新設の久米島自然文化センターに一括保存されるに至り、ようやく全貌を視野に入れての閲覧、研究が可能になった。 4)速報『とぅんばら-通信』第11-21号(A4判、計153pp.)を発行、それぞれ約50名の関係者にひろめた。
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