研究分担者 |
尾形 小霧 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30169172)
岡崎 好秀 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70169100)
松村 誠士 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00173881)
山本 誠二 岡山大学, 歯学部, 助手 (90273995)
東 知宏 岡山大学, 歯学部, 助手 (50238268)
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研究概要 |
近年,噛めない,飲み込めない,あるいは転んでも手を付かない,物が飛んできてもよけることができないなど小児の咀嚼機能や運動機能の問題がクローズアップされている。また,老人の自立に関する調査で,咀嚼などの口腔機能の回復により介護の程度は改善されたという報告もなされている。今回そのような事実を客観的に評価するためのパイロット研究として,食生活や運動に関するアンケート調査と咬合状態および身体の重心動揺,姿勢,足裏の接地状態を測定し,各々の関連性を比較検討した.その結果,小児と成人のDental Prescaleでの平均値は過去の報告と一致していたが,成人では,歯列矯正により,高度に咬合接触面積,咬合力が減少し,審美的には改善されても,咬合状態には問題が残ることが示唆された。加齢と共に重心動揺は有意に増加し,老人の平衡機能が低下することが示唆された。足裏接地面積は,足サイズの大きい男性が有意に大であり,接地圧大の占有面積率も男性のほうが大であった。肩の傾斜と身体の重心,片足立ちの軸足,咬合の重心間では統計的には関連が認められなかったが,多くの興味ある症例があり,今後さらに研究する予定である。
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