研究課題/領域番号 |
11309011
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
吉田 宏志 京都府立大学, 文学部, 教授 (40305561)
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研究分担者 |
藤本 幸夫 富山大学, 人文学部, 教授 (70093458)
菊竹 淳一 九州大学, 文学部, 教授 (10000374)
平木 実 天理大学, 国際文化学部, 教授 (40068739)
吉田 光男 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70166974)
三浦 國雄 大阪市立大学, 文学部, 教授 (60027555)
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キーワード | 朝鮮儒林文化 / 両班 / 朝鮮書誌学 / 朝鮮美術 / 朝鮮思想史 / 朝鮮文学 / 朝鮮社会史 / 朝鮮建築学 |
研究概要 |
本年度は京都及び東京で計6回の研究会を開催した。各研究会における発表題目と発表者は以下の通り。1「朝鮮時代後期の圜丘壇について」(平木実)2「遼と高麗と日本をめぐる続蔵経典について-釈摩訶衍論賛玄疏-」(磯部彰)3「李圭景の術数観」(三浦國雄)4「李斉賢『孝行録』について」(金文京)5「高麗時代の男子裸形倚像について」(菊竹淳一)6「恒斎李匡臣緒論-初期江華学派における陽明学受容-」(中純夫)発表内容は歴史学・書誌学・思想史・文学・仏教美術と多岐にわたっており、毎回の活発な質疑・討論を経て、各研究者は互いに大いに知見を広めることを得た。このように、異分野の研究者による共同研究という利点を活かし、広範な分野・領域に広がりを持つ朝鮮儒林文化を総合的に研究するという本研究の目的を、今年度も順調に遂行しつつある。また各研究者は国内外の資料調査を精力的に行い、それぞれ貴重な成果を得ることができた。それらの成果は最終年度に提出する研究成果報告書において十二分に反映されるはずである。朝鮮儒林文化関連資料を体系的に蒐集する計画の一環として、富山大学では昨年度の引き続き、韓国歴代文集叢書のうち1401冊〜1500冊を購入した。次年度以降も継続的に購入していく予定である。吉田宏志がこれまで収集してきた1000点以上に及ぶ厖大な絵画資料の画像データベース化は、昨年度の準備期間を経て、入力及びデータベース構築の具体的作業に入った。今年度は約160点の絵画資料を入力した。次年度以降も精力的に作業を継続していく予定である。また藤本幸夫は本研究による成果を広く学界に還元すべく、『朝鮮朝後期刻手名一覧表』を公刊した。来年度は年8回程度の研究会開催によって研究者相互の知見を広め合うとともに、各研究者は国内外にわたって資料調査を行う。また今年度同様、従来から蓄積されてきた研究成果を踏まえて複数の資料集を刊行し、研究成果を広く学界に還元する予定である。
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