研究課題/領域番号 |
11351001
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
河内 十郎 日本女子大学, 家政学部, 教授 (30083710)
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研究分担者 |
鳥居 登志子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (70060671)
鳥居 修晃 放送大学, 客員教授 (50015012)
河村 満 昭和大学, 医学部, 助教授 (20161375)
大六 一志 武蔵野女子大学, 人間関係学部, 助教授 (10251323)
溝渕 淳 法政大学, 教養部, 助教授 (40287826)
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キーワード | 光トポ脳機能解析装置 / 書痙 / 脳梁無形成患者 / リズム模倣課題 / 拗音表記の読み書き |
研究概要 |
平成12年度は、各研究分担者が従来から接触を続けてきた障害児・者を対象とした光トポグラフィーを用いた脳機能測定の準備段階として、測定を計画している障害児・者を念頭に置いた健常対照者に対して、該当する障害児・者に行う予定の実験と同一の条件で測定を行うことを研究の中心とした。 1.右手で鉛筆を持って紙に字を書くときには、開眼条件でも閉眼条件でも右手が細かくふるえる書痙を呈する患者に対する実験を念頭に置いて、健常者が、(1)字を紙の上に書く、(2)図形を紙の上に書く、(3)字を紙から離して空中に書く、(4)図形を空中に書く、の4課題を、開眼条件、閉眼条件、右手、左手で行う際の測定を行い、さらに身体条件の良い男性書痙患者を対象に、同じ条件での測定を行った。結果は、健常者と書痙患者とで何ら差がないというもので、さらに精密な検討の必要性が明らかとなった。 2.リズムの模倣に関して右手と左手でそれぞれ特異な障害を示す女性の脳梁無形成患者を念頭に置いて、健常者でさまざまなリズム模倣課題実行中の測定を行いつつある。 3.拗音表記の読み書きを学習中の言語発達遅滞児を念頭に置いて、実験パラダイムの動作確認と、健常対照児を含めた測定を計画中である。具体的には、既に完全に学習している非拗音の書字と、学習中あるいは未学習の拗音の書字とで脳の活動状態の差が、光トポで測定可能かどうか、などの問題が含まれる。 上記のように、まだ具体的な成果は得るには至っていないが、来年度に向けての計画が確実に進行しつつある。
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