研究課題/領域番号 |
11354008
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
有機化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
笹井 宏明 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90205831)
|
研究分担者 |
滝澤 忍 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50324851)
市原 潤子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60110772)
山高 博 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60029907)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
キーワード | デンドリマー / デンドロン / 触媒アナログ / ミセル / 金属クラスター / 固定化不斉触媒 / 自己組織化 / 環境調和型プロセス |
研究概要 |
複合金属触媒を樹木状のポリマーであるデンドリマーに固定化することを計画した。デンドリマーの表層には複数の配位子を適切な位置に配置することが可能な自由度を持った空間がある。複合金属触媒をデンドリマー担持型固定化触媒へと変換することができれば、本触媒の有用性がさらに高まるだけでなく、これまで固定化が困難であった複数の配位子等を構成要素とする触媒の汎用的固定化法の開発へとつながる。樹状球体構造の高分子であるデンドリマーの末端部位に、複合金属触媒の不斉配位子要素であるBINOLを導入して、個々の配位子の相対配置と距離を精密に制御した第1世代デンドリマー担持型複合金属触媒、及び、第2世代デンドリマー担持型複合金属触媒の合成に成功した。デンドリマー担持型複合金属触媒は、デンドリマー自体は有機溶媒に可溶であるものの、金属との錯形成により不溶な固定化触媒となる。本触媒はモノメリックな複合金属触媒とほぼ同程度の活性を有しているだけでなく、アルゴン雰囲気下では再利用が可能であった。また、固相上での複数の配位子の位置を制御する別法として、触媒と類似の構造を持つ安定な分子(触媒アナログ)を固定化し、その後に触媒活性を持つ分子へと変換する触媒アナログ法を考案した。更に本手法の新規固定化法としての有用性を明らかにした。デンドリマーと同様な形状を有する球状不斉触媒の効率的創製研究においては、ミセル固定化法、及び、金属クラスター固定化法を用いることで簡易合成法を確立した。
|