研究分担者 |
黄 晋二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (50323663)
白木 靖寛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
伊藤 良一 明治大学, 理工学部, 教授 (40133102)
岡山 秀彰 沖電気, 光エレクトロニクス研究所, 研究員
|
研究概要 |
1.AlGaAs導波層の平坦化 昨年度作製したデバイスは導波層のコルゲーションのために生じた大きな導波損が原因で効率が低下していたので,テンプレート上の再成長層を平坦化し,コルゲーションを抑制する方法について検討した。化学エッチング,あるいはCMPによる平坦化とMOVPEによる再成長による平坦化を試み,化学エッチングとMOVPEでは数nm程度,CMPでは1nm以下の平坦化が実現できた。 2.AlGaAs導波路型SHGデバイスの作製と評価 化学エッチング法によって平坦化したテンプレート上に導波路型AlGaAs疑似位相整合SHGデバイスを試作した。導波層のコルゲーションは20nm程度である。基本波波長1.55μmに対して設計した3次QPMデバイス(デバイス長1.0mm)でSHGの実験をおこなったところ,0.6%/Wの変換効率が得られた。チューニングカーブの半値全幅から見積った実効的な相互作用長は約0.6mmで,これに相当する導波損50dB/cmはほぼすべてコルゲーションによるものと結論できる。また,得られた効率は上記の導波損を考慮した計算値とよく一致しており,このことから,コルゲーションを1nm程度まで低減できれば,ほぼ理論値通りの効率のデバイスが実現できることがわかる。 以上の結果から,1000%/Wcm^2以上の極めて高い効率が得られる見通しが立ったといえる。現在,低導波損1次QPMデバイスを作製し,その特性評価をおこなっている。
|