研究分担者 |
玉川 欣治 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30005368)
MINKOV DORIAN 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30291264)
佐藤 源之 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (40178778)
嵯峨 毅 (株)サイエンティア, 研究開発グループ, 研究員(研究職)
佐藤 康元 東北大学, 大学院・工学研究科・日本学術振興会, 特別研究員
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研究概要 |
昨年度開発したシステム(アンテナと誘導線)を用いて疲労き裂の検出・計測を目的としたアンテナ部の最適化を実施した.また計測の簡略化と高速化のため誘導線と微小アンテナとが一体となった探触子の開発を行った.微小アンテナは昨年度同様2種類で,50Ω同軸ケーブル製のダイポールアンテナおよび外径2.2mmのセミリジットケーブル製のループアンテナである.得られた結果を以下に示す. 1.微小アンテナと検査対象に貼付した誘導線からなる測定方法 ・微小ダイポールアンテナの長さ(5,10,15,20mm)および直径(0.09,0.26,0.51mm)に対して最も検出感度の高い組み合わせを検討し,長さ15mm,直径0.26mmの組み合わせを用いて,昨年度と比較して欠陥検出感度を約30%向上させることができた. ・微小ループアンテナのループ直径(5,7,10mm)の検討を行い,7mmのものを用いることで昨年度の10mmと比較して検出感度を約2.3倍向上できた. ・両アンテナともSUS304に導入された推定深さ5.5mmの疲労き裂の検出が可能である. ・深さ5.5mmの疲労き裂に関して,微小ループアンテナの検出感度は微小ダイポールアンテナの約2.6倍高い. 2.アンテナ-誘導線一体型探触子 ・(1)の結果を踏まえて微小ループアンテナと誘導線一体型探触子を開発した. ・分離型と比較して検出感度は約1/3に低下したもののS/N比の大幅な改善が見られ結果として欠陥をより明確に認識可能となった. ・より高い周波数と,周波数から計算される波長の1/2の長さを有する誘導線を用いることで,欠陥検出感度を向上させることができる. ・SUS304およびSS400に導入された推定深さがそれぞれ5.5mm,6.5mmの疲労き裂の検出が可能である. ・材質にかかわらずき裂の検出が可能な新しい完全非接触非破壊探傷法を開発した.
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