研究課題/領域番号 |
11355009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福西 祐 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60189967)
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研究分担者 |
中橋 和博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00207854)
井上 督 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00107476)
小濱 泰昭 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (60006202)
井門 敦志 (財)鉄道総合技術研究所, 環境工学研究部, 副主任研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | ピエゾセラミックアクチュエータ / 能動制御 / 空力音 / 非構造格子 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
この研究の目的は、流れ場を能動制御することでキャビティ音を抑制する装置を開発することにある。本研究は風洞実験と数値シミュレーションからなっており、これまでに得られた知見を以下にまとめる。 1.風洞実験による研究 当初のアイデアは、流れの持つ受容性を積極的に利用することにあった。実際に、キャビティ上流の平板の縁に取り付けたピエゾプレートから導入される周期変動によって、流れ方向に同じ周期をもちながらスパン方向には位相の異なる流れ場を作り出すことで、スパン方向に隣接する位置から位相の異なる空力音を発生させ、遠方場においてそれらがお互いに打ち消し合って全体として発生音を低減させる効果があることがわかっている。この一連の実験の過程で、キャビティ内部に小さな板状の遮蔽物を挿入するだけで、さらに大きな制音効果が得られることを新たに発見した。また、遮蔽物の寸法と挿入位置によってその効果に大きな違いが見られることを見いだした。これらの実験は本学の小型検定風洞を用いて行ったものであるが、(財)鉄道総合技術研究所所有の米原風洞試験センターの大型風洞にて実用スケールを対称として同様の実験を試みたところ、小型風洞で得られた結果とほぼ同じ測定結果を得ることができた。 しかしながら、その制音メカニズムについては現在検討中であり、未だその解明にはいたっていない。 2.数値シミュレーション 数値シミュレーションに関しては開発中であった高精度風上差分による直接数値計算をさらに発展させることができ、物体が存在する場合にも精度を落とすことで対処できるようになり、カルマン渦列発生に伴う円柱から発生する空力音の解析ができるに至った。しかし、キャビティから発生する空力音の計算に関してはより多くのグリッドを要するため、計算結果を得ることはできなかった。
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