研究課題/領域番号 |
11355012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大野 英男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00152215)
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研究分担者 |
水田 正志 NEC, 光超高周波デバイス研究所, 主席技師
大野 裕三 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00282012)
松倉 文ひろ 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50261574)
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キーワード | InAs / GaSb / 量子カスケード構造 / 量子井戸構造 / サブバンド / レーザー / エレクトロルミネッセンス / 遠赤外 / テラヘルツ |
研究概要 |
InAs/GaSb量子カスケード構造におけるサブバンド間光学遷移を利用した高効率発光素子を実現することを目的として研究を進めている。研究期間の初年度にあたる本年度は科学研究費補助金を請けて、遠赤外ステップスキャン方式フーリエ赤外分光器を新しく購入し、それを用いて以下の項目について研究を進めた。 1.サブバンド間発光素子の高効率化のためにInAs/GaSb量子カスケード構造におけるエレクトロルミネッセンスの構造依存性などを調べ、発光とバンド構造の関係を明らかにした(Physica Eに掲載決定)。 2.開発した計算機シュミレーターを用いてInAs/GaSb量子カスケード構造をレーザー化した際に閾値電流密度がどの程度になるか理論的検討を行った。検討の結果、従来のタイプI量子カスケードレーザーの閾値電流密度の理論値と比較して、室温における閾値電流密度がおよそ1/5程度になることがわかった(固体物理に掲載)。 3.InAs/GaSb量子カスケ-ド構造だけでなく、非常に大きな波長可変性を持つInAs/AlSb量子カスケ-ド構造にも注目し、InAs/AlSb量子カスケ-ド構造において世界で初めて電流注入サブバンド間発光を観測した(Electronics Lettersに掲載)。
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