研究概要 |
本研究はInAs/GaSb量子カスケード構造のサブバンド間光学遷移を利用した遠赤外〜テラヘルツ帯における高効率発光素子を実現することを目的として行われた。研究期間の最終年度にあたる本年度は科学研究費補助金を請けて光学測定用無振動冷凍機を新しく購入し、それを用いて以下の項目について研究を行った。 1.InAs/AlSb量子カスケード構造における光学特性が界面に形成されるボンドとバッファー層の種類に大きく依存することを明らかにした(Appl.Surf.Sciに掲載)。 2.新しく購入した無振動冷凍機を用いてInAs/GaSb量子カスケード構造における周期数と発光強度の関係を調べ、注入されたキャリアがカスケード構造内でリサイクルされていることを明らかにした(Proceedings of th 25^<th> International Conference on the Physics of Semiconductor,World Scientific,Singapore,2001)。 3.InAs/GaSb量子カスケード構造における新しい発光素子構造を提案し、その構造を用いれば高効率に1THz近傍まで長波長化できることを理論的に示した(論文投稿中)。
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